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依然としてくすぶるアメリカの利上げ観測

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6日に発表された、ある意味米国経済の頼みの綱であるサービス業の業況を示す「ISM非製造業景況感指数」が大幅に悪化したことを受けて、為替市場では既に9月の利上げはなしとの見方が強まっております。
利上げの確率を示す「CME」のフェデラルファンドレートも15%にまで落ち、本日発表されたベージュブックの結果を受けても18%とほとんど9月の利上げ可能性がないことを示しています。
ただ「FOMC」のメンバーとなる各地区連銀総裁は依然として強気発言を崩しておらず、市場の一部ではまだ利上げの可能性を口にするアナリストもおり、市場は不安定な状況を継続中です。
ISMの指標悪化で勝負あったと思われた相場ですが、実際にはまだまだ利上げが燻っており、個人投資家にとっては非常に判断の難しい展開になってきてしまいました。
 

ベージュブックの中身はそれほど悪くない

8日の午前3時に発表となった「FRB」による各地区連銀報告・ベージュブックでは、米経済は引き続き緩慢なペースで拡大、物価上昇は総じて引き続きわずか、賃金上昇圧力は一段と増加、総じて緩やか、今後数ヵ月、緩やかな経済成長を予想ということで、ISMで大騒ぎをしてドル円が2円以上も下落しなければならないほど悲観的な内容になっていない点が気になります。
来週になると、いわゆるブラックアウト期間ということで各地区連銀総裁は政策内容にかかわることについては一切口を開くことができなくなるため、今週の各総裁の発言が注目されるところとなっていますが、8日の深夜に行われたラッカーリッチモンド総裁の発言では、引き続き9月「FOMC」での利上げ可能性を示唆しており、日常的に「タカ派」発言をする同総裁ではありますが、ドル円の買い戻しも進み101円後半に差し掛かってきています。
利上げはデータ次第といいながら、一体Fedは何を見て正式に決定しようとしているのかよくわからないといった市場の不安も高まっていますが、各地区連銀総裁の発言が市場対話をベースにしたものであるとするならば、どうやらまだ完全に利上げがなくなったと判断するわけにもいかない状況となっています。
ただ、さすがにこの状態で9月利上げを行うとは想定しにくく、相場は当分手がかりがないまま思惑で上下する動きが継続しそうです。

さらに気になるのは日銀の検証取りまとめ動向

今回、非常にやっかいなのは21日には「FOMC」の前哨戦として日銀の政策決定会合があることで、この会合の結果次第では「FOMC」を受けてたつドル円の水準がかなり大きく異なることになる点が予想を非常に難しくしています。

産経新聞の報道によりますと、日銀が9月の「金融政策決定会合」で実施する「総括的な検証」で、統一見解のとりまとめに難航していることが6日、分かったとする記事が掲載されて話題を呼んでいます。
9人の政策委員が「マイナス金利」を政策の柱に据える「マイナス金利支持派」、「国債」購入の量を重視する「リフレ派」、追加の「金融緩和」をけん制する「追加緩和反対派」の3つに割れていることがその原因で、日銀も一枚岩ではないことが露見しはじめています。
一体誰がイニシアチブをもつことになるのかはよくわかりませんが、「黒田総裁」が口にしはじめている「マイナス金利」の深堀が前面に登場することになれば、市場が嫌気することはほぼ間違いなく、こちらも一体何を持ち出してくるか次第で相場の動きが一変することが非常に気になるところです。

一部のオシレータ系指標ではドル円に売りシグナル点灯

ところでドル円は一部のオシレータ系の指標に売りシグナルが点灯しはじめています。

これは104円を超えたあたりから点灯しはじめているもので、足元の相場でいきなり売りをさしてしまいますと一旦戻りを試すのでふみ上げに注意が必要となりますが、もはや103円台から104円台まで大きく戻して9月21日に臨むことになるとは思えず、ここからの戻り水準は売りで考えることがお勧めになりそうです。
現在の為替相場はドル主体で、「中央銀行」の政策決定次第の動きがあまりにも強くなりすぎており、ドル円の上昇を見込んだ一部の米系ヘッジファンドのドル円買い上げはもろくも3日程度で完全にすべてのロングを切らされるという惨敗に終わっています。
これは7月の参議院選挙後の「ヘリマネ」騒動でのドル円買い上げの失敗に次ぐもので、面白いことに相場の動きが107円中盤まで買上げて崩れたときと酷似しはじめている点も気になります。
9月の「FOMC」で起こると想定していた下落がなんと2週間前倒しで起きてしまったわけですから、ここからの相場の動きがよくわからなくなってしまった感も強いですが、チャートで納得できるポイントで戻り売りをしていくことが依然利益につながりそうです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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