今まで、管理人のFX手法では24時間以内で決済となるデイトレードを中心にFX手法を紹介してきましたが、本日は日足チャートを使ったスイングFX手法を紹介します。
スイングFX手法ですので、1通貨ペアあたりの月間取引回数は、多くて3回程。もみ合い相場では、1度もエントリーがない時もあります。
ですから、仕事終わりや空いた時間に、毎日トレードしたい思っている方には物足りないFX手法です。
一方、日足チャートという特性上、1日に1回チャートをチェックをすればトレードする事が可能です。ですから、日中に「仕事でチャートチェック出来ない方」にお薦め出来るFX手法です。
それでは、いつも通りFX手法の概要から記載していきます。
ラインチャートFX手法の概要
手法名 | 日足ラインチャートで順張り@スイングトレードFX手法 | ||
---|---|---|---|
開発者 | TOMOZO | ||
勝てる? | 勝てる | ||
取引スタイル | スイングトレード | ||
時間足 | 日足 | ||
通貨ペア | 米ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、ユーロ米ドル、ポンド米ドル、豪ドル米ドル | ||
分析手法 | ローソク足、移動平均線、ラインチャート | ||
その他選択項目 | 低レバレッジ、順張り | ||
取引市場 | 東京市場、欧州市場、NY市場 | ポジション保有時間 | 5日 |
FX業者 | 月間取引頻度 | 3回 | |
エントリー注文 | 指値 | 決済注文 | 指値、逆指値 |
勝率 | 40% | 損益レシオ | R-3 |
平均利益 | +200pips | 平均損失 | -70pips |
使用するテクニカル分析1:移動平均線5MA
まず、日足移動平均線5MAをMT4チャートに表示させます。
オレンジ色のラインが5MA(直近5日間の平均終値レートを結んだライン)です。
このFX手法は、5MAの流れに逆らったトレードは行いません。
必ず5MAの方向と一致した時だけ、エントリーする順張りFX手法です。
以下のエントリー条件は以前紹介した「トレンドライン手法」 や「フィボナッチ手法」と同じです。
- ・5MAの下にロウソク足がある場合は、下落トレンドと見なして売りポジションだけを持ちます。
- ・5MAの上にロウソク足がある場合は、上昇トレンドと見なして買いポジションだけを持ちます。
使用するテクニカル分析2:ラインチャート
次に、MT4に【ラインチャート】を出します。ラインチャートとは、【各足の終値を結んだ線】です。つまり、高値と安値を無視した1本の線で表します。
ロウソク足では、【大陽線】や【大陰線】【ヒゲ】など特徴的な足型がありますが、ラインチャートでは、1本の線で動きを表すため、1つ1つのロウソク足の形に惑わされず、値動きを判断できるメリットがあります。
今回のFX手法では、日足5MAとラインチャート、この2つの分析方法用いてエントリーをしていきます。ラインチャートと一緒に日足5MAも表示してみましょう。
無駄なテクニカルがなく非常にシンプルで、分かりやすいのでFXチャートに慣れていない人も感覚的にトレンドの方向をすぐに理解して頂けると思います。
エントリー条件とエントリーポイント
次にエントリーポイントについて詳しく解説して参ります。
まずは、日足5MAの位置を確認します。
(最初のロウソク足を表示している段階で、トレンドの確認をしても良いです。)
5MAよりもラインチャートが上にある場合は、買いポジション。
5MAよりもラインチャートが下にある場合は、売りポジションです。
次に、直近の高値と安値のラインを引いていきます。この「直近安値・高値をブレイクしているか?」 が、エントリーを見極める重要な要素になります。
以下のFXチャートの場合、【12月】のFX相場はラインチャートが5MAの上に位置しているので上昇トレンドです。ですからこの場面は、買いポジションだけを狙いますので、高値をブレイクしてから、以前の高値に水平線を引きます。4本の水平線を引く事ができます。
一方、【1月】は相場が転換して下向きに変わっています。ラインチャートが5MAの下に位置しているので下落トレンドです。ですから、直近安値に水平線を引き、売りポジションだけを狙っていきます。
以下のチャートでは、3本の水平線を引く事が出来ます。
ラインチャートとロウソク足を同時に表示
ラインチャートを使った水平線が引き終わったら、次はロウソク足を一緒に表示させながら、エントリー位置を確認していきます。まずは、上昇トレンドが発生している【12月】のチャートからです。
左がラインチャート。右がロウソク足チャートです。
下落トレンドのエントリーポイント
続いて、【1月】の下落トレンドのエントリーポイントを確認してみましょう。
左がラインチャート。右がロウソク足チャートです。
★ がエントリーを狙う場面になります。
直近安値(サポート)をブレイクしてから、前回の安値をレジスタンスと考えて、安値への戻し目を売ります。
上記のチャートでは、3本の水平線を引く事が出来ますが、約定したのは①と②です。③は直近安値に戻ることなく、勢いよく下落してしまいましたので売りポジションは約定しておりません。
注文方法
エントリーは、【指値注文】で行います。FX会社によって異なりますが、私が使っているFX業者は、夏時間では朝の6時に日足が確定します。
エントリー条件を満たしている場合、日足が確定した時点で、指値注文を行う事が出来ます。
つまり、日中にチャートをチェック出来ない環境の人も、通勤前の空いた時間などを利用してチャートをチェックし、すぐに注文を行えるわけです。5分もあれば十分ですね。
また、指値注文が約定した場合(ポジションを保有している状態)ロスカットの変更を行うのは日足が確定してからになります。ですから、ポジション保有時も、一日一回のチャートチェックでFX取引を行う事が可能です。
ロスカットの設定
このFX手法では、指値注文と同時にロスカットを設定し、値動きによってはストップを切り上げてリスクを減少させたトレードを行います。
ロスカットの最初の設定、また変更については、ラインチャートを使わずに、ロウソク足を使います。
先ほどの【1月】下落トレンドチャートで、ロスカットの位置を確認してみましょう。
① 直近安値ブレイクを確認後、【142.009円】に売り指値注文を行います。
同時に、ロスカットを ブレイクした陰線の高値 に設定します。(右側のロウソク足チャート、ロスカットラインをご覧ください。)
FXチャートにレートは表示されていませんが、大陰線の高値は、【142.358円】です。この高値を上抜けることによって、下落トレンドが否定されたと考え、ブレイクにロスカットを設定します。
私が紹介しているFX手法のほとんどは、ストップの幅に余裕を持たせることはありませんが、日足チャートの場合、15分足や1時間足と比較すると、どうしても「行き過ぎる」傾向にありますので、ロスカットは10pipsの余裕をみて【142.458円】にします。
実際にはスプレッドが発生しますので、下落トレンドの場合は、スプレッド+10pipsの【142.468円】がロスカット値です。
①売りポジションは【142.009円】のレジスタンスラインが意識されることはなく、【-47pips】の損失で終わっています。
ロスカット変更の基準について
続いて、思惑通りに順行した場合においての、ロスカットの変更方法についてご説明していきます。
以下のチャート ② の売りポジションをご覧ください。
強い陰線で直近安値をブレイクしています。ブレイクした時点で、【140.764円】に指値売り注文をして、1日経過してから約定となります。
最初のロスカットはブレイクした陰線高値に設定しますので【141.760円】+スプレッド+10pipsで【141.870円】です。-110pipsのロスカット幅 は、少々リスクが高いポジションです。
相場は、売りポジションが約定した翌日に直近安値付近まで下落し、陰線を形成します。この段階で、ロスカットを陰線高値ブレイクに変更します。(1回目変更)
このように、ロスカット変更の基準は、下落トレンドであれば形に関係なく【陰線】が出現した時点で行います。その後、相場は勢いのある下落を見せて4本連続で陰線を形成。陰線が確定する度にストップを変更します。
そして、1本の陽線を挟んで、5回目の下ヒゲ陰線を確認してからストップを変更し、翌日に利益確定となります。このトレードは、+310pipsの利益 となりました。
リミットの設定
リミットは、固定で+500pipsに設定します。
日足5MAの方向に逆らわず、直近高値や安値をブレイク(ダウ理論で理想的な形を)していますので、基本的にトレンドが発生している状況でのエントリーになります。
ですから、+500pips は十分に狙っていけるリミットであり、勢いに乗れば意外と簡単に到達する値幅です。
ただし、米ドル円など、ボラティリティが狭い通貨ペアでは、ロスカットの幅も少なくなりますので、リミットの設定値を調整する必要があります。
このあたりは、ご自身の検証のうえ決定していただければ幸いです。
資金管理には十分に注意!
取引回数が少ない、スイングトレードだからこそ注意して頂きたいのは、レバレッジです。
本手法は、デイトレードのFX手法やスキャルピングFX手法と比べると、ロスカットの幅がどうしても大きくなってしまう特徴があります。
滅多にありませんが、値幅の大きい相場では、最大で -150pips程のロスカット値に掛かってしまう事もあり、レバレッジが高ければ1回の損失で相当なダメージを受けてしまいます。
その1回の損失で、トレードを辞めてしまうのは非常に勿体ない事ですので、大きな損失を3回連続で受けたとしても、資金的にも精神的にも余裕を持てる状態で取引すべきです。
世界中のFX投資家が意識するポイントを狙う!
ここまで、日足チャートを使った、スイングトレードFX手法を紹介して参りました。
このFX手法は、日足単体で取引しても勝てますが、他の時間足を分析に取り入れる事によって、より安定した利益を残すことができます。
日足のレジスタンスやサポートは、多くの投資家が意識しているライン です。ですから、日足ロウソク足1本で一気にブレイクしたと思っても、短い時間足では反発・反落する事が多いです。
その動きの特徴を利用して、1時間足や15分足での反応を確認してからのデイトレード。または、5分足や1分足での反発・反落を確認してからのスキャルピングなど、応用する事が可能です。
このFX手法は使わないとしても、日足ラインチャートのレジスタンス・サポートは常に意識して、その有効性を検証して頂けたらと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
管理人の他のFX手法はこちらからご覧ください ⇒ TOMOZOのFX手法
実行しやすい
たくさんの手法の中で一度にたくさんのペアを並べていても見てすぐ分かるし、損切りタイミングが難しい以外は実行しやすいと思うし、獲れるPIPSも大きい。5月3日の午後1時半にAUDCADを10万ドル買いで持っていました。やっとプラスになりかけたら突然9千円まで上がり約定も間に合わず3千円あたりを少しふらついてから一気に1円近く落ちていきました。私は損切りは10PIPSをナンピンマスターに設定してエントリーしていたので7千円ほどが一瞬で消えました。今後は損切りは5PIPSに設定してエントリータイミングの腕を上げます。利確も突然の上昇のために設定しておくと良いですね
とても分かりやすく、さっそく初めて見ました
そうそうエントリーポイントは無いだろうと思っていましたが、たくさんの通貨ペアを探すと簡単にありました。EURGBPですがとにかく長いひげが多い。昼間はほとんど動きがありませんでした。午後5時を過ぎると元気に動き始めました。ある程度の軌道に乗るまでは1円以上の幅で損切り設定しておかないと怖い。日足は獲れるpipsも多いですが、暴れるひげに引っかかってはいけません。本当に損切りが難しいです。50pips進んだらストップを+1pipsに設定しようか?100pips進んだら50pips幅でトレールを設定しようか悩みます。私もk.Sさんと同じように過去の痛い経験からナンピンマスターを使い損切りを幅を少なくしていました。私はエントリーが下手なので5分足でエントリーすると損切りが多くて悩みました。でも獲れるpipsも多くないので長い時間足で自分の性格にあった多少ずぼらでできる手法を探しました。検証する時間が無いので少ない元手を何とか増やして月収までにするのが第一目標です。