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コロナショックと並行して動くWTI原油価格の作為的下落

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18日のNYタイムはやはり予想どおりさらに米株が下値を模索する展開となりNYダウは一時また2000ドルを超える猛烈な下落を示現することとなりました。
瞬間的には1万9000ドルすら割りかねないところまで下押しすることとなりましたが、多少は戻す動きとなりぎりぎり2万ドル切れの1万9903ドル で引けています。
それにしても下落のスピードは猛烈な速さであり、明らかにリーマンショックやITバブル崩壊時を超えて早い下落が示現することに恐怖感を覚えるばかりの状況となっています。
そんな米株の下落と並行して大きく値を下げているのがWTIの原油価格で昨晩だけでも28ドル程度であった相場は瞬間的に20ドルを割り込みかねないとこまで下落する場面があり、下落相場をさらに増幅する動きになっています。 
■WTI原油価格推移

原油価格の下落がさらに相場をわかりにくくする状況

もちろんコロナショックで需要が激減することに起因して相場が下げているのは事実ですが、やはりサウジアラビアがロシアにそそのかされて減産を拒んでいるのが価格下落の大きな理由であり、作為的に下げを加速させているとしか思えない状況が続いています。
そうでなくても下落傾向が強い米株ですからWTI原油先物の価格の大幅下落は予想以上に影響を与えることとなっており、コロナと原油という二つの要因が絡み合いながら暴落相場を演出しておりることがよくわかりまます。
冷静に見ますとトランプ政権がスタートしたときのNYダウがほぼ1万7800ドル台でしたからもはや2000ドルしか差がないほど相場は巻き戻しになっていることがわかります。
米株も日本株も結局中央銀行が無理やり値付けして上昇させた相場であったわけですが、米国は過去11年、とくにトランプが大統領になってからの4年あまり猛然と上昇させてきた部分を完全に剥落させかねないところまで下落が進んだことになります。
日経平均の場合はまだそこまでの剥落にはなっていませんが、この勢いなら1万4000円レベルまでの下落は十分にありそうで、さらに言えば1万円割れが本来の相場の姿になるのかも知れません。

ドルだけが猛烈に買われる相場継続中

為替の領域ではとにかくドルが猛烈な勢いで買われ、ポンドが対ドルで暴落を演じるというかなりハラハラするような展開がNYタイムで見られることとなりました。昨日1日だけのドルインデックスのチャートをみてもとうとう100を超えて101.700を示現していますから、その勢いはかなりのものでドルと円が強いにも関わらずドル円はドル高に大きく引っ張られる動きになっていることがわかります。 

■ドルインデックス18日の動き
この動きが果たしていつまで続くのかが気になるところですが、ドル円に関してはここから109円台まで上昇する可能性はかなり高くなってきているようで、迂闊な売りは相当注意が必要です。
ここまで株価が下落しているなかにあってドル円が108円台後半をさまよっているというのはかなり違和感があるものですが、それ位ドル需要が世界的にみて強いわけですから当分解消するとは思えず、これを受け入れざるを得ない状況になっています。
足もとの相場はかなり判りにくくなっていますし、とにかくNYタイムでも場中の相場のボラティリティは尋常なものではありませんからナンピンなど絶対するべきではなく、また間違ったと思った時には躊躇なく一旦相場から出て次を考えるといった用心深さが必要になりそうです。
適当なレベル感だけで売買してしまいますと結局証拠金を大きく失いかねませんから、相当慎重に売買する必要がありそうです。先行きはまだまだ良く判らない状況が続きます。
(この記事を書いた人:今市太郎
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