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大事になりはじめたSBG過剰投資~日本株は果たして大丈夫か?

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すでに為替のみならず株式市場もチェックされている方はご案内のとおり、SBG・ソフトバンクグループに対する市場の風当りが非常に厳しいものになりつつあります。
9月にIPOを完了する予定であったWeWorkの親会社であるWeCompanyに様々な問題が生じIPOどころではなくなったうえに創業者が辞任することとなり、一時は評価額が5兆円を超えるとしたものが、SBGの独自のバリューションでも8000億円強になってしまいました。
しかしながら、SBGはこの会社への投資を諦めることなく、さらに経営権を取得することを前提に既に1兆円の投資に加えてナンピンのような形で追加1兆円の資金をWeWorkに投入することを発表したわけですから、市場が騒ぐのも無理はない状況になってきているのです。

なぜWeWorkなのか全くよくわからない

このWeWorkなる会社、ベンチャー系の利用者が互いにコミュニケーションをとる機会があることからシナジーを生むことができるIT企業なのであるという説明になっていますが、だれがどうみても単なるスペースの間貸し屋にすぎず主要国の都市部のオフィスの高額賃料を逆手にとった単なるレンタルオフィスビジネスにすぎないのではないかという空気が非常に市場に強まっていることも気になるところです。

これまでの稀代の経営者として様々なフォースを感じて投資に成功してきたとされる孫さんですが、なぜ今ここまでWeWorkに入れ込まなくてはならないのかはもう一つ理解できない状況です。
しかもビジョンファンドに続いて二番目に立ち上げようとしているデルタファンドのほうはサウジアラビアからの出資も受けられずソフトバンクと外部の投資家だけでなんとか6500億弱の資金しか集まられておらず、直近では孫さんが保有するSBGの株式の38%も担保に差し出して個人でローンを組んで資金を捻出している状況が窺えます。
さらに従業員にまで融資をして借金で投資をするよう仕向けているというのですからどうみても資金繰りに困り始めているのではないかという懸念が強まっても当たり前の事態に陥り始めているわけです。
こうなるとWeWorkへの投資も引くに引けない状況で、これから撤退すると一気にビジョンファンドの崩壊を招きかねない状況から追加の融資で前に進もうとしている可能性も高まります。

合法とはいえほとんど恣意的な脱税に近い節税も気になるところ

直近の日経新聞の報道では、財務省がSBGの用いた国内の税法上の盲点を突いた形の節税策について今後それを防止する方針を決めたという報道が飛び出し、同社のやり口が狡猾な合法的脱税ともとれるものであることに驚きを隠せない状況になってきています。

多くの企業が既存の世界各国の税制の中をかいくぐって少しでも税金を払わないようにしようとする動きはGAFAなどにも明確に表れており、それ自体を悪辣であると単純に批判することはできませんが、SBGが国内で行っているM&A企業の価値低減と故意の赤字発生による税逃れの方法は狡猾そのものです。
誤解を恐れずに言えば合法的脱税ともいえるやり口になっている点はまったく看過できない状況で、財務省が防止策を打出すこと踏み切ったのもかなり納得のいくものがあります。
ただ、冷静に考えてみますとそこまでして節税しなくてはならないぐらい税金が支払えない状況であるとも見えるわけです。
さらにブルームバーグの足元の報道ではWeWorkやウーバーなどの一部保有株の価値低下から直近の決算発表でビジョンファンドは少なくとも50億ドルの評価損計上を計画中とのことで益々様子はおかしくなろうとしています。
もちろん投資総額2400億ドルから考えれば50億ドルの減損など大した話ではありませんが、17兆円という有利子負債、つまり借金を拡大しては株価を高めることでさらに成長をはかろうとする両建て手法の投資術はひとたび株価のほうが崩れだせば、50億ドル程度の減損どころではなくなるわけですから、本当にこのスキームを貫き通せるのかどうかに大きな疑義が高まっても不思議ではありません。

日経平均寄与度の高いSBG

本来昨年12月に子会社である通信のソフトバンクが上場し親子上場を実現した段階から利益相反を起こしやすいこうしたやり口での強引な資金調達の方法にはかなり疑問がありましたがいよいよここへきてSBGの状況が悪化する可能性は否定できず、多くのファンドやAI実装のアルゴリズムなども虎視眈々と売り浴びせを狙っているだけに日経平均の中でも寄与度のきわめて高いSBGが大きなきっかけとなって相場がくずれるリスクには十分な注意が必要になってきていることを感じます。

とくにSBGにはみずほやSMBCといったメガバンクが大量の資金貸付をおこなっていますからSBGがおかしくなれば当然影響を被ることになる点も見逃せません。
過去を振り返れば常にこうしたきわどいビジネスを展開してきたのがソフトバンク、孫さんのやり方の定石であるわけですが、果たしてこれが乗り切れるのかまさかの破綻に追い込まれるかによっては為替にも相当な影響がでるリスクがあることは認識しておく必要がありそうです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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