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ブレクジットはどうなっているのか?近況をまとめてみた

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2016年6月に実施された英国の国民投票において52%の離脱支持がでてしまったことから、本来はなんらその投票結果が公的な制約力をもたなかったはずなのに、とうとう離脱にまで突き進むことになってしまって英国は、その後2年以上の歳月が経過した今日においても、EUとの交渉が進展しないままにその期限だけが着実に迫るという、かなりクリティカルな状況に追い込まれています。
しかもその交渉内容と双方の食い違いの決定的問題点が明確にならないまま時間だけが過ぎていくという非常によろしくない時間を消費していることから、話題にはなってもBREXITが一体どうなろうとしていて、どこが帰結点なのかを正確に理解できている人間が極めて少ないのが現状の特徴ともいえる状況です。
2012年ギリシャに端を発したEU加盟国の信用不安問題が次々と顕在化した時、英国でもEU域内ということで緊縮財政を余儀なくされ、自国の事情でもないのに加盟国のために応分の負担を強いられたことに多くの英国民から不満が高まっていました。
またEUに加盟したポーランドなど東欧からの移民の急増も島国の英国民にとっては非常に不愉快な状況だったようで、指導力を問われた当時の保守党の「キャメロン首相」が2013年1月に、議会選挙で勝利して政権続投が決まればEU離脱に関する国民投票を実施するなどと後先を省みずに安易な公約をもちだしたことがすべての始まりでした。
本来やらなくてもいい国民投票を実際に実施する羽目になり、しかもまさか離脱多数にはならないとみられていたことから、事前の用意も全くされていなかった「離脱」が4%ほどの僅差で支持されてしまったことから、あらゆるものが大きく狂い始め、さしたる準備も離脱要件の確定もないままに交渉が始まってしまったことがこの話の最大の間違いの始まりといえるのです。
連日BREXITを巡っては様々な報道が飛び出しては楽観論ではポンドが買われ、逆にEU側から悲観的な発言が飛び出せばポンドが売られるという繰り返しで、一体何が問題で、どう交渉が行き詰っているのかがほとんどよくわからないといった声が聞こえてきます。
そこで現状のBREXITは究極的には何が問題で、一体どうなろうとしているのかについてまとめてみました。

BREXIT交渉最大の問題点

BREXITを巡ってはかなり様々な問題があることは事実ですが、細かい部分を一旦置いておくと、足元で最大の問題になっているのはアイルランド、北アイルランドと英国の国境の問題であると言われています。

そもそも英国の離脱となればアイルランド、北アイルランドも一緒に離脱するもとばかり考えられていたわけですが、実はこの2つの共和国はEUに残留するとしており、離脱するのは英国だけというところに非常に大きな問題が残されているのです。
もともと英国とアイルランドは長年過激派を巻き込んで血で血を洗う猛烈な抗争を繰り返してきた歴史的経緯がありましたが、1998年に3つの国が包括和平合意を実現したことにより国境管理は撤廃され平和で自由な移動が実現されてきたわけです。
しかし今回英国のEUからの離脱はアイルランドとの国境をどうするのかという具体的な問題に直面することになっており、この部分の解決がなんら進まないことが結果的にEUと英国の交渉を暗礁に乗り上げさせる状況になっている状況にあるのです。
メイ首相はアイルランドに税関管理を伴うようなハードボーダー制度を否定しながら、自国はEUの関税同盟からは抜けるという二律背反的な方針を明らかにしております。
ハードボーダー以外の具体的なオペレーション案も詰められていないことから、EU側は英国からアイルランド経由でEU内に禁止されているような製品や食品が流れ込むことを危惧しており、この部分がどう制御されるのかを英国がEUの納得のいくように詳らかに方法論を開示しないかぎり、なんら合意ないままに離脱する、いわゆる合意なきBREXITの実現の可能性がきわめて高くなっているのです。
製品の行き来に関してはデジタルのチップを埋め込むことで管理できるとする案もでていますが、これを実施しても向こう3年以内で完全実施ができる実現性に乏しく、結果的にはなんら解決策がないままに時間だけが過ぎて行っているというのが足元の正確な状況です。
そもそも英国がBREXITを打ち出した場合、必ず生じる問題であっただけにこれになんら解決策を事前策定しないままに国民投票を行ってしまったのはあきらかにキャメロン前首相の失策であり、この英国の離脱交渉がうまくいかない原因を作っているともいえるのです。
BREXITで想定される4つの形態ここからのBREXIT交渉で実際に起きそうな形態は概ね4つあると言われています。

SOFT BREXIT

SOFTBREXITは離脱交渉スタート時からいわれていたものですが、人の移動は離脱後制限されるものの、EUの単一市場に残留するというかなり緩和されたBREXITの形態となります。

しかしこれを実現するためには英国にEUは相当な負担金を強いるとされてきており、これまでの交渉の中でもまったく実現の可能性のないもののひとつになってきているのが実情です。
現状ではもっとも実現性の低いBREXITの形態と言える状況です。

HARD BREXIT

HARD BREXITはこの間常にメイ首相の口からも飛び出してきた離脱形態で、人の移動は当然制限されますが、加えて物の移動も制限され、EU加盟国とはそれぞれに二国間貿易協定(FTA)を締結することによってこれまでの貿易形態をなんとか維持することができるというものになります。

これでも離脱による英国の損失はかなり大きなものになることが予想されていますが、アイルランド、北アイルランドの国境問題はこれすらも実現できないところにあるのです。

合意なきBREXIT

国境の問題がなんら解決できないままに闇雲に時間だけが経過して、結局何一つとしてEUと合意しないまま離脱し、WTOルールにしたがってEUにとって第三国としてスタートしていくのがこの合意なき離脱であり、これが実際に実現すると3月末から英国はかなり窮地に立たされることになります。

メイ首相は再三にわたり合意なきBREXITもありきの発言をしており、このままでいくといきなりこの形に突っ込んでいく危険性が高まりつつあります。
ただし、同じ政権与党内からもこの手ぶらの着の身着のまま離脱に対しては相当な反対論が飛び出しており、メイ首相がこのまま政権を維持できるのかといったリスクも高まりを見せています。

BREXIT自体のキャンセル

現状でメイ首相はまったく否定していますが、選択肢として依然残されているのがBREXIT自体をキャンセルするという方法です。

メイ首相は国民投票の再実施すら否定し続けていますが、今投票を再度実施すればBREXIT不支持の人間が確実に多数を占めることが予想され、ぎりぎりのこのタイミングでもひとつの解決策として残されているのがキャンセルというものです。
仮に国民投票を実施しなくても首相権限でやめるとすることもありえそうで、隠れた選択肢としては相変わらず存在している状況です。

交渉のタイムスケジュール

本来英国のEU離脱交渉はもっと早くに決着がつくとみられていましたが、前述のアイルランド等との国境問題のこじれからかなりスケジュールは押した状態になっています。

直近では10月8日にラーブ英担当相がバルニエEU担当相と交渉し、その結果を受けてバルに絵EU担当相が英国の離脱相談を欧州委員会に提出することとなります。
それを受けて10月17日にEUサミットが開催されますが、ここで国境案を含めてEUサイドから否定された場合には、さらに11月中旬に臨時サミットを開催して、このタイミングで決着をはかるという案も登場し始めています。
これまではこの臨時サミットが最後の合意期限とされてきていましたが、クリスマス前に合意することでぎりぎり離脱を間に合わせるという案も登場してきており、どうなるかはひとえにこの10月の交渉とEU側の合意次第の状況になってきている状況です。
恐らくですが11月中盤でなんらめどが立たない場合にはここで改めてBREXIT中止という話も浮上してくることになるものと思われます。
しかしここまで引き延ばしてBREXIT辞めますという話になった場合には、現行のメイ首相が続投すること自体難しくなりそうで離脱は回避できたとしても政治的には大荒れの年末に陥りそうです。
このスケジュールの中で唯一揺るぎない日程となっているのは2019年の3月29日で、離脱を中止しないかぎりこの日をもって英国はEUから正式にBREXITの実現をはかることになるのです。

全体として

直近の相場ではEUサイドから比較的耳障りのいい要人発言がでるなどして英国の要求を一部含めたような自由貿易案をEUが提示することに期待が高まっています。

しかし、こちらも実際に話がでてみないことには事前の雰囲気のみで判断することは殆どできず、冒頭にも書いたように国境の問題を確実に解決させるソリューションが存在しない以上、EUが大幅に折れることがない限り、それほど内容は進展しないリスクのほうが依然高い状況が続いているとみていいのではないでしょうか。
ここまでやってきてまとまらない話ですから、敬虔に先行きを予測してこうなるということは現段階ではだれにも言えないのが正直なところであろうと考えられます。

ポンドは一体どうなるのか?

現状ではBREXITに向けていい話が飛び出したり否定的な話が飛び出すなど相場はほぼ日替わりの常態で推移していますが、徐々に期限が迫ってきていることから、シカゴCMEの最新のIMMポンドポジションを見ますとだんだんと対ドルでポンドの売り持ちが増加傾向にあることがわかります。
DATA IMM  Report
恐らくここからは対ドルでも対円でもさらに売りが積み上がることになりそうで、多くの市場参加者がポンドにとってマイナスの状況が展開することを想定していることがわかります。
このポンド売りはBREXITの在り方次第でかなり異なるものになりそうですが、SOFT BREXITに比べればHART BREXITはより厳しく売り込まれることになりますし合意なきBREXITとなれば大勢が判明した段階から大きく売り込まれて相当な下落が予想されることになります。
またドル円はいまのところ簡単に115円を超えていける状況にはありませんから、ポンドドルも弱含みとなった場合にはポンド円の売りが大きくワークしそうで大きく戻したら売りから入るのも利益獲得チャンスとなる可能性が高まります。
一方市場参加者のほとんどがポンドショートであるだけに、多少でも離脱条件が緩和されたり、EUと合意がはかられた場合にはそれなりの買戻しからショートカバーがでることも想定しておく必要がありそうです。
さらに離脱中止となった場合にはそれなりの買戻しがでそうですが、今回ご説明している4つのパターンのどれが選択されても最終的にはポンドが売られる相場展開となる危険性は相当高そうで、決して積極的に買い向かう通貨にはならないことだけは認識しておくべきでしょう。
また、BREXITがほかの通貨や金融市場にどのぐらいの影響を及ぼすかですが、市場はだんだんとこのテーマに慣れ始めており、BREXIT投票の開票時のように多くの通貨に影響を及ぼすことは意外に少なくなることも考えておくべきでしょう。
トータルで見ていきますと、BREXITの内容次第ではあるものの、結果的にポンドはかなり売られるとみている市場関係者は多く、日本人投資家もポンドが戻ればポンド円の戻り売りで参戦する方が多くなりそうです。
現状は英国の中にいてもどうなるかはっきり見えないという声が非常に多いわけですから、我々日本人投資家がクリアに状況を把握することは非常に困難になりつつありますが、BREXITで考えられる4つのシナリオのうちどれに近いところで決着がつくか次第でポンドの動きも明確になってくるものと思われます。
いずれにしても最後まであまり断定せずにしっかり事実を見極めていくことが闇雲に取引をして失敗しないコツになりそうです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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