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ECB@知っているようで意外に詳しく知らないECBを解説

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世界の中央銀行の政策決定でもっとも注目されるのが「米国のFRB」「欧州のECB」です。
米国は50州により構成される一つの国ですから、その政策決定をFRBがFOMCという形式で実施するのは非常にわかりやすいものとなっています。
一方「ECB」の場合にはそれぞれ規模も成長性もGDPも異なる19か国が同一紙幣を利用するという極めて特別な環境下でユーロ圏の統一的な金融政策を行う中央銀行であり、その存在は非常に特別なものになっています。
各国にはそれぞれ中央銀行もあるだけに、その存在はFRBとはかなり異なるものとなっており、運営もかなり難しい状況にあるのです。
足元ではECBが長年続けてきた「金融緩和の引締め」をどのように行っていくことになるのかが話題になりつつありますが、今回はFX市場でも非常に注目を浴びるECBについて改めてその内容を見ていくことにいたします。
政策決定会合では常に名前を聴かないことはないECBですが、その役割や詳細は意外に細かく理解できていないものです。このまとめが日々のFX取引に役立てられれば幸いです。

そもそもECBとは?

ECBとは「EuropeanCentralBank」の略号であり、日本語表記では「欧州中央銀行」と呼ばれています。EU加盟国にはそれぞれ中央銀行が存在しますが、その上位概念として存在するのがECBということになります。

このECBが行う主な機能としては、
1.EU圏全般地域の中央銀行として金融政策の決定
2.ユーロの発行や管理、
3.外国為替オペレーションの実施
4.EU加盟国における外貨準備の保持、管理、決済制度に関する運営等 ということになります。
1993年「マーストリヒト条約」の発効によりEC・欧州共同体を基礎に外交、安全保障政策の共通化と通貨統合を目的として創設されたのがEUですが、単一通貨、ユーロの導入により、金融を統合的にコントロールする組織が必要となったことから、EUを統一する統合的中央銀行としてECBが創立することとなったのです。
足元ではEU圏は28か国が加盟し、19か国がユーロを利用しており、ユーロは一大地域通貨として機能していることから、ECBの金融的役割は非常に大きなものとなっています。
既にユーロが流通しはじめてから19年半近い歳月が経過していますが、共通通貨の利便性がある反面、国力の異なる国で流通することの難しさもあり、ECBの金融的役割は一段と重要性を増している状況です。

ECB設立の背景と本店機能

ECBの設立は1998年で、全身の「EMI/欧州通貨機関」から業務内容を変更する形で発足した組織です。本部はドイツのフランクフルトにおかれ、通貨発行とともにユーロ圏各国にある中央銀行を管理しています。金融市場でも注目される「ECB政策理事会」は年間を通じてほぼ6週間に1度開催されるようになっています。

EU参加国は非常に多くなっていますので、この会合における投票権は輪番方式が採用され投票権は順番に回ってくる方式をとっていますが、ドイツやフランスなどは参加頻度が高い形に設定されています。
理事会のメンバーはECB総裁、副総裁、4人の常任理事にユーロ圏各国の中央銀行総裁19名により構成されています。実はこの政策決定を行う理事会とは別に人事制度やユーロ紙幣のデザインなどを選定する実務的な理事会も別に存在しています。
ECBの管轄下に置かれている中央銀行は、
・ オーストリア国立銀行
・ ベルギー国立銀行
・ キプロス中央銀行
・ エストニア銀行
・ フィンランド銀行
・ フランス銀行
・ ドイツ連邦銀行
・ ギリシャ銀行
・ アイルランド中央銀行
・ イタリア銀行
・ ラトビア銀行
・ リトアニア銀行
・ ルクセンブルク中央銀行
・ マルタ中央銀行
・ オランダ銀行
・ ポルトガル銀行
・ スロバキア国立銀行
・ スロベニア銀行
・ スペイン銀行
で、EUに加盟してはいるものの、ポンドという独自通貨を発行している英国はBOEという別の中央銀行により統括されています。
ECBの最大の目的は「物価の安定」で、物価の安定が、経済成長及び雇用創出を促すとの認識を有しています。物価の基準として使用されるのは、ユーロ圏の「消費者物価指数」「HICPの総合指数」で足元ではこのHICPの前年比伸び率が2%をやや下回る水準になるよう、様々な政策や調整を行ってきています。
ただ、ECBの金融政策は、景気のいい先進主要国であるドイツも南欧諸国もまったく同一のユーロを利用していることから、金融政策の視点をどのレベルに合わせていくかが大きな問題となっており、昨今では一部の国の金融危機をいかに救済するかでも域内では大きな議論が巻き起こっています。
ECBの監督下におかれている各国には中央銀行がおかれており、発行する債券の金利も金額も実に様々な状況にあるわけですから、それを統合管理していくというのは並大抵のものではなく、先進国の中央銀行としては実に特別な存在であることが理解できます。
英国の「BREXIT」が鮮明になってからは、EU加盟国の離脱という事態も単なる架空の話ではなく現実のものになろうとしており、今後この地域共同体がどのような道筋を通っていくのか次第ではECBの政策にも大きな変化が現れることが予想されます。

ECBの基本的な金融政策

ECBの金融政策は主に3つ存在しています。

1.通称オペと呼ばれる「公開市場操作」
2.常設ファシリティ
3.最低準備預金制度が その3つとなります。
このうち「公開市場操作」がECBの金融政策の中では最も重要なもので、金融機関の保有する国債等を担保に各国中央銀行が資金を貸し出す業務を行っています。
期間は1週間・MROと3か月・LTROが基本となっており、MROは政策理事会が毎月発表する市場介入金利で貸し出しされることになります。
ここでいう「市場介入金利」はECBの政策金利であり、金融政策のスタンスを市場に示す役割を持っています。常設ファシリティの目的はEONIA(オーバーナイト金利)の管理、特に金利変動の縮小が重要なものとなっています。
この常設ファシリティの限界貸付は、金融機関が市場から資金を調達できない場合にECBがオーバーナイトの貸付を行うものです。よって、これに適用される限界貸付金利はEONIAの上限となります。
限界貸付を通じてECBはユーロ圏の銀行に対する最後の貸し手として機能することになるのです。限界貸付とは反対に、中銀預けは金融機関が市場での借り手が見つからない場合に、ECBにオーバーナイトの預金をします。よってこれに適用される中銀預金金利は、EONIAの下限となります。
ECBはこの限界貸付金利(上限)と中銀預金金利(下限)を設定、そしてそれらの幅を調整することで、EONIAを市場介入金利に誘導しているのです。ユーロ圏の金融政策は、ユーロ圏全体の経済状況を考慮し、このECBが決定・実施します。
金融政策運営に関しては、その他のユーロ圏の機構や各国政府から独立し、影響を受けることはない存在となっています。ECBは世界で最も独立性の高い中央銀行として評価されていたドイツ連邦銀行をモデルとしており、中央銀行の独立性というものが発足以来非常に重視されています。
このECBの独立性が確実に担保されなければならないのは、ユーロ圏国に対して単一の金融政策を決定・実行するという特性によるところが大きくなっています。
ECBが特定国に配慮した金融政策を実施した場合、ユーロ圏各国の物価にばらつきが生じ、ユーロ圏全体の物価の安定を損なう可能性があるため、非常にこの点には気を使っているといえます。

ECBの金融緩和政策

ECBでは2007年ごろからユーロ圏の金融システム不安が発生したことに対応するため、さまざまな非伝統的金融政策を実施しています。

ECBは「2014年6月」の政策決定で史上初めて「マイナス金利」の導入を決めています。具体的には前代未聞ともいえるマイナス0.1%の預金金利を先行実施しており、これが、日本銀行のマイナス金利を導入する先駆けとなりました。
さらに「「2015年1月」には追加緩和措置の一環として定例理事会で量的緩和政策、いわゆる「QE」の導入を決定しています。2008年のリーマンショック以降における危機回避策として、先進国の中央銀行の中では米国FRBに次いで積極的な金融緩和策をとってきました。
政策金利を引き下げると共に、市場から債券など資産を購入して、大量の資金を金融市場に供給するプログラムを金融緩和政策のひとつとして実行することで、市場に十分な資金の流動性を提供することで景気の回復を後押ししてきたことになります。
ただ「2017年10月」、大規模な債券購入プログラムを「2018年9月」まで延長するとともに、「2018年1月」以降の購入額を月額600億ユーロから300億ユーロに半減させることを決定しました。
さらに「2018年6月」には金融危機を受け導入した措置が一定の機能を果たし終えたとして、さらに量的緩和を今年10月以降は月間150億ユーロに縮小し、テーパリングも年内に終了する方針を決定しています。今後はECBのバランスシートが縮小に転じるのかどうかにも大きな注目が集まります。

ECBの利上げ時期

現状におけるECBの利上げ時期はいまのところ、2019年の夏ごろといったことしか発表されておらず、具体的時期は明示されていませんが、マイナス金利、ゼロ金利といった政策が終焉に向かっていることだけは間違いない状況です。

たしかに欧州も「景気拡大局面」に入り明確な出口戦略の実行ということになっていますが、先進国ではどこもインフレが期待通りに進行しているわけではなく、まだまだ積極的に利上げを行う状況にはないことも事実です。
ただし、米国が利上げに踏み切っている関係上、EU圏が影響を受ける可能性は高くなっており、2019年夏以降はECBも利上げ政策を明確化するものとみられている状況です。

ドラギ総裁について

現在ECB総裁となっている「マリオ・ドラギ氏」はもともとローマ生まれのイタリア人で、1976年にMITで経済博士号を取得しています。

当時の指導教官はつい最近までFRBの副議長を務めていたスタンレー・フィシャーであり、ローレンスサマーズもフィッシャーの教え子であることからドラギとの関係も極めて近いとされています。
ドラギはもともとフィレンツェ大学で教授を務める学究肌で、世界銀行のエグゼクティブディレクターも務めていますが、注目されるのは2002年から2006年までゴールドマンサックスの欧州副会長も務めており、かなりの実務派であることでも知られている存在です。
「MIT学派」と呼ばれる世界の中央銀行の学閥ともいえるMIT卒業生が緊密に関係を維持してきたこともECBが米国に次いでQEに乗り出した大きな要因ということもできそうです。
既にフィッシャーは引退、ドラギの任期も2019年に迫っており、FRBでは学究肌とはなんの関係もない弁護士経験だけのパウエル議長が采配を振るうようになってきていますので、先進国の中銀人脈活かした政策協調といったものも終焉が近いものと思われます。
現状ではECBとトランプの関係は結構微妙なものがあり、関税を盾にしたトランプの保護主義政策をドラギ総裁は定例の記者会見上も明確に批判しています。

次期ECB総裁について

任期が迫るドラギ総裁の後任については、まだ具体的な名前は上がっていませんが、出身国のバランスをとるということも政治的に配慮されるのがECB総裁であり、次は欧州北部出身の人間が選出されるのではないかとの憶測が出始めています。

足もとではドイツ連邦銀行の「バイトマン総裁」と、フィンランド中央銀行総裁を近く退任する「リイカネン氏」が有力とされる見方が強まっていますが、政治的な独立性が担保されているECBでもEU内の国々の力関係はそれなりに影響を与えるものとなっております。
ドイツ出身のバイトマンが選択された場合、ECBのバランスシート拡大の継続を望まないことになるでしょうから、大きく政策転換することも予想されるだけに誰が選択されるのかはきわめて重要な問題になりそうです。
2019年の中盤までにははっきりしてくるものと思われますが、これが今後8年間のECBの流れを変える大きな要因となることはほぼ間違いなさそうです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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