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トランプの口先介入よりドル円に影響を与える日銀の政策変更

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先週金曜日のNYタイム、トランプの「口先介入ツイート」で111円台に蹴落とされたドル円は、なんとか112円方向に戻ろうとする動きを見せていました。
トランプのツイートは一回爆発しても次が続かないことがほとんどで、相場が戻りを試す動きになるわけですが、この日ドル円に下落をもたらしたもう一つの材料となったのが、「日銀が月末の政策決定会合において長期化する緩和措置の状況を受け、物価2%目標の実現に向けて金融緩和策の持続可能性を高める方策の検討に入った」という報道でした。
この報道がヘッドラインに踊ったことでドル円は111.400円レベルまで下落することとなり、週末は111.480円で引けることとなりました。
しかし週が明けてからもこの日銀の政策変更の話は非常に市場の関心を呼ぶこととなり、月曜日10時10分の日銀の指値オペに大きな注目が集まることとなり、なんと110.800円レベルまで値を下げる状況になってしまったのです。
実際に月末の政策決定会合でどのような内容が決められていくことになるのかはまったくわかりませんから、あくまで報道内容から類推するしかありません。
金融仲介機能や市場機能の低下など副作用の強まりに配慮し、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール政策、YCC)付き量的・質的金融緩和における、長期金利目標やETF(上場投資信託)など資産買い入れ手法の柔軟化などが選択肢になるということですから、国債やETFの買い入れ額の減額等も視野に入るのではないかといった憶測が高まっている状況です。

今政策をいじれば自民総裁選の前に株も為替も大幅下落か

海外の投機筋は日銀の政策変更に並々ならむ関心を抱いており、すでにステルステーパリングを行っているわけですから、日銀がなんらかの形で国債の買い入れ額を減額したり、もはや限界に近づいているとされる「ETFの買い入れ」に終止符を打つような内容が飛び出すことになれば、日経平均とドル円に日本発で重大な下落を及ぼしかねない状況も考えられます。

9月には自民党総裁選があり、三選を目指す安倍総理からアサインされた黒田総裁がどの程度この状況を忖度して政策決定をするのかが非常に注目されるところです。
本来金融政策の決定機関と内閣とは別の組織となってはいますが、アベノミクスと名付けたこの日銀主導のバブル政策は完全に一蓮托生の政策であるだけに、一体どう月末に政策を弄るのかは内外で関心の高まりをもたらしています。
これがはっきりするまではドル円は簡単に元のレベルに上昇することは考えにくく、すでに112円台でさえかなり遠い存在になりつつあります。
この時期に日銀がテーマでドル円が下落して円高になるとはまったく想定していませんでしたが、どこまで本当なのかよくわからない金曜のリーク記事の効果は絶大であり、ドル円に関してはすっかりトランプ砲よりも「日銀ネタ」のほうが大きなウエイトを占めるようになっているようにも思われます。
そもそもドル円は極めて政治的な通貨ペアであるだけに、テクニカルだけで動くことはまったくありませんが、突然降って沸いた日銀マターは月末まで大きなテーマになってしまいそうな状況です。
引続きドル円は引き付けて「戻り売りからエントリー」するべきで、状況次第では110円割れの方向まで下値を広げる可能性すら出始めています。
まさに為替の先行きは先週中盤までとは打って変わって、いきなり下落方向に大きくシフトしようとしており、トレーダーもこれまでの動きに固執することなく発想の転換が必要になってきています。
(この記事を書いた人:今市太郎
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