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トランプ・イラン核合意離脱なら米債金利再上昇に厳重注意

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国内のメディアはすっかり北朝鮮のことばかり伝えていますが、米国市場ではそれよりも断然注目されているのがイラン情勢の推移です。
どうやらフランスのマクロンが渡米してもドイツのメルケルが説得にいってもトランプはオバマが置いていった負の遺産の置き土産であるイラン核合意に全く納得しておらず、特にミサイルの条項が入っていないことに猛烈に反発しているようです。
これまではティラーソン元国務長官がかなり決定的な離脱を避けるような動きをとってきたようですが、ポンペオ新国務長官になってからトーン完全にトランプに歩調を合わせる形となっていることから、イランが簡単に合意しない以上トランプが合意から離脱するのはほぼ間違いのない状況になってきています。

他国の状況に極力クビを突っ込みたくないのがトランプの政策

トランプ政権スタート直後は結構閣僚にゼネラリストも多く、意外に普通の政権となるのではないかと期待されたものですが、気がつけばゴールドマンサックス出身者もムニューシン以外は簡単に排除されてしまい決してウォールストリートよりではないです。

また、ヒラリークリントンでおなじみの軍産複合体とも明確に一線を隔しており、民主党支持の西海岸IT業界は大嫌いときていますから、それだけでも既存の既得権益者の権益を破壊する動きにでていることは間違いなく、これまでレーガンやブッシュのころに展開された世界の警察といった役目もできるかぎり果たさず関わらない方向に大きく舵をとっていることがわかります。
ただ、米国本土に危害が加えられるようなリスクは徹底的に排除しようとしていることも確かで、オバマが安易に妥協したイラン核合意の中でICBMの開発抑止条項を入れなければ離脱というトランプの発想は意外にも一貫した姿勢ということができます。
傍から見ると勝手に駄々をこねているように見えますが、良くも悪くも彼の姿勢やものさしというものは明快であることがわかります。

問題は債券金利の再上昇

どうもこの調子でいきますとトランプは離脱に舵を切りそうですが、すでにWTIの原油先物価格は70ドル近辺まで上昇しております。

ここからさらに投機筋などが画策して金額が上昇し、かつ資源関連のコモディティ価格が大幅上昇するようなことになれば一旦3%を下回る水準におちついた米10年債利回りがまた3%を超え始めるリスクはかなり高くなります。
とくに3.2%を超えるようなオーバーシュート気味の展開になるとさすがにいい金利上昇などとのんきなことは言っていられなくなることから、米国の株価にも深刻な影響が出るリスクを考えておく必要がではじめているのです。
交渉期限は12日となっていますが、前倒しで離脱が発表されるリスクも抱えており、ここからのニュースヘッドラインの動きにも注意が必要です。
ここのところトランプはかなり重要な事項を平気でツイートで公表することがあるため、いきなり相場が大きく動き出すことも十分想定して売買することが必要になりそうです。
例年何事もなくても5月は米国の株式がピークを迎えて夏に向けて相場が下落し易くなるものですが、今年はこの離脱がSell in Mayをけん引してしまう可能性もあるだけに相当な注意が必要になりそうです。
日本のメディアだけ見ていますとイラン情勢の問題が北朝鮮ネタと麻生財務大臣のセクハラに絡む暴言のネタにかき消されてしまっていますが、米国市場では非常に大きな材料として扱われており、その温度差を見間違えると大きな損失を招くことになりかねない状況です。
週開けの市場ではとにかくセンチメントの変化にも十分気をつけ乍ら売買を進めていきたいところです。

(この記事を書いた人:今市太郎
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