10月もいよいよ終了時期にさしかかってきていますが、皆様今月の利益獲得状況はいかがでしょうか?正直ドル円もユーロドルもいまひとつピリッとした相場にはなっておらず、迂闊に中途半端なところでポジションを作ると、売っても買ってもやられるばかりでちっとも面白くない状況が継続中です。
とくにドル円は米国の債券金利が上昇し始めているにも関らず、すんなりとは上昇してくれず、昨晩も114円にあるとされていた巨大なオプションに翻弄される動きが継続してしまいました。
案の定114.250円を超えたあたりから相場はオプションの効果で引き戻され、113円台にあえなく失速、その後CNNが北朝鮮の太平洋大気圏内での水爆実験を伝えた途端に大きく下落をはじめ、まったくさえない動きへと転換し本日はさらに上値が重くなるというお決まりのパターンを継続中です。
本日は「ECB理事会」の結果発表もありますから、様子見が強いのかも知れませんが、どうもドル円は下落要素もそれほどないものの、上昇の要素はあってもまったく活かせないのが正直なところで、、狭いレンジを行ったり来たりの連続となってしまっています。
チャートを見ていただくとおわかりのとおり、上も試しにいきますが、気がつくと下値も試す動きを毎日ようにに続けているのが実情で、これ本当に上方向に行こうとしているのか疑いたくなる動きにみえます。
午後2時ぐらいに登場する不思議な日経買いの向きもいなくなった
ところで連騰記録を無理やり塗り替えてきた感のある日経平均は、あえなく「16連動止まり」ということになってしまいました。
午後2時ぐらいになるとやおら買いを入れてくる不思議な存在も昨日は登場することなく支えもないままに連騰記録は終了となりましたが、日銀も妙なレベルで買い支えて人工相場を形成していることを市場で非難されないようにこのあたりでの「ETF」買いは控えているようで、高く続伸しただけに一定の調整相場は続きそうな気配になってきています。
いずれにしても海外勢は円キャリーで資金調達をしているのか株買いにドル円を一緒に買うという発想はまったくないようで、ここまで株価が続伸して2万2000円手前まできてもドル円は114円台初頭をうろちょろするばかりで、「アベノミクス」中盤の2015年の株価の上げとは、かなり状況が違うことをあらためて意識させられる次第です。
米系の投機筋は11月になると一定の利益を出してサンクスギビングを迎えて、とりあえず上げ相場終了となるケースが多いわけですが、米国の株式市場が高止まりしすぎて資金を投入できない輩がテンポラリーに日本の株式市場に資金投入をして短期の利ざやを稼いだだけで、これが一部の証券アナリストのように来年春に2万5000円となる布石になったかどうかはまだまったくわからないというのが実情ではないでしょうか。
いずれにしても国内の株価はドル円を予測するにはほとんど役に立たないことだけは明確で、米国の債券金利を引き続きチェックしていくことが重要です。
ハロウィン過ぎまではこの調子かも
どうも足もとの相場状況はハロウィンを過ぎるまではこの調子でのらりくらりする可能性が高そうです。
本日のECB理事会の決定も市場予測よりもマイルドなテーパリングとなればユーロの上昇は抑えられることになりそうですが、ドル円はユーロ円の下落についていくのかドル高についていくのかもうひとつよくわからない状況で、こちらも結果を見てから慌てずに対応していいのではないでしょうか。
動かないときにはあまり慌てずに様子を見るという姿勢もFX取引には大切です。確実に勝負の時期は年末にむけてやってきますので、それまで資金を減らさずに蓄えてしっかりとそのタイミングに向けて準備を整えておきましょう。
(この記事を書いた人:今市太郎)