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大幅下落から一夜あけた東京市場は案の定、株価もドル円も大きく値を崩しました。
ドル円は東京タイムのはじまりあたりから粛々と買い上げる機関投資家なのか年金なのか判らない存在が目立ち、あっさり上昇しはじめるのかとロングでついていった向きは、この買いが切れた途端に110円台に逆戻りであっさり切らされるといった厳しい状況に追い込まれたりもしています。
ロンドンタイムにはイスラエルやロシアからのリーク情報、政府OBの話などがニュースのヘッドラインを踊ることになり、一時ドル円は「111.240円」をつける下落も見ることとなりました。
結果論から言えば底値で丁寧に買って待っていれば「ショートカバー」がでた途端に1円以上抜けるおいしい相場とも言えるわけですが、通常の経済指標の結果とは異なり、いつネガティブなネタが出てくるのかまったくわからないことから、かなりのベンチャーエントリーとなることは間違いなく、ストップロスを置いておけばいいとはいうものの、まだ底値で買うのは気が引ける状況です。
トランプのようなことは歴代大統領はみなやっているという話も
もともと問題のある人物がトランプですから、この程度のことがおきるのは最初から織り込み済みですし、報道に出ないだけでクリントンでもオバマでも結構この手のことやみなやらかしているという見方もできるわけです。
政権の中枢に近いところから情報がリークされているところを見ますと、すでにこの政権をひっくり返してやろうという向きが明確に存在していることは間違いないようで、リークの情報の出方次第では相場の下落どころの騒ぎではないことも事実であるため、為替相場に限っていえば取引判断が非常に難しくなってきているといえます。
FedWatchの数字も下げたり上げたり忙しい状況
18日のNY市場は経済指標がよかったことから今年最低2回は利上げ実施ありとの見方が広がり、前日かなりの悲観的状況から64％台にまで落ち込んだ「FedWatch」の確率は70％台に回復するという猫の目のような状態が続いています。
ほとんどの市場参加者にかなりの気迷いがあることだけは間違いないようで、一旦は6月利上げを織り込んだ市場がここからどう判断するのも注目されます。
ラリーウイリアムズは円高を予想
面白いのは相場をよく当てる「ラリーウイリアムズ」がドル円は円高になると予想していることです。
彼の予想は有償の配信であるため、ラリーTVから転載はできませんが、今後も円高が続くため戻りは売りとしている点は興味深く、ドル円の下落はまだ続くと見ている点は興味深いところがあります。
いずれにしてもこの下落相場は一旦どこかまで「ショートカバー」がさらに出る可能性が高まっていますので、下値では買いで付いていき、戻したらしっかり売るという徹底した逆張りで、想定外の動きはストップロスで対処するという方法がもっともベストなアプローチになりそうなところです。
トランプネタの下落は一過性ですが、この先本格的な調整相場が到来するのはほぼ間違い状況ですから、少し先を見通して相場に触れていく必要がありそうです。
足元の相場状況だけで”てんてこ舞い”してしまいますと、本質を見失う可能性が高くなりますので、わからないときは一旦休んで長い足のチャートをよくチェックしてみることも必要です。
足元ではリスク回避のために米国債が大量に買われたことから、債券金利は著しく下落していますが、これが落ち着けばまた金利が上がり始めることも容易に予想され、一旦はドル円が戻す可能性も高まります。
ここからは中期的にドル円の売り場を探すことが重要になりそうですので、とにかく目先の混乱には巻き込まれない視点をしっかりもつことが重要になりそうです。平時に比べますとかなり難しい相場ですが、なんとか踏ん張って乗り切りたいものです。
この記事を書いた人：今市太郎）
