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イタリアの国民投票結果以降、大幅に戻したユーロドルに引きずられるかのようにドル円もあっという間に114円台を回復し、6日の午前0時半近くには114.762円まで上昇することとなりましたが、その後債券金利が大幅に低下したことにより午前3時過ぎにはなんと113.156円まで実に1.5円以上下落するというかなり激しい動きを見せることになりました。
前日東京タイムで112.800円レベルまで下落してから上伸したことを考えれば丸一日で上下に3円以上動いたことになり、適宜確実に利益を確定させないことには相場の乱高下に巻き込まれてしまうなかなか厳しい展開が続いています。
とくに金利の上下動は激しいものがあり、ドル円については常にこの米国10年債金利をチェックしながら売買する必要がでてきています。
ここまでの下げを目の当たりにしますと、さすがにピークでは戻り売りをしてみたくなるところですが、113円台での下値も堅く、依然として押し目を丁寧に拾うことが利益拡大に繋がっているようにみえます。
ドル円のエントリーポイントはボリンジャーバンドの＋1σ超から
これだけ上下に振れた展開になりますと、どこをエントリーポイントにするかについても結構悩まされることになりますが、まず日足のボリンジャーバンド21日で＋1σを超えてきて、しかもRSIで見て上昇余力があるときには買いを継続させても問題ありません。
しかしこの＋1σを割り始めたところでは一旦利益確定するなり損切りして再度エントリーポイントを探すことが得策になりそうです。
テクニカル的にはドル円は111円レベル、つまりボリンジャーバンドで言えばセンターラインまで下落してもなんらおかしくはない状況ですが、ここ数日の動きを見ていますと112円台に入れば確実に下値を買い向かう向きが多数存在してきており、日増しにそのレベルが上方向に上がってきてるのが実情ですからなかなか大崩れにもなりにくい状態が持続していることがわかります。
矛盾の感じている現実がなかなか本来あるべき状態に戻らないとなると凡人は「とにかくこうあるべき」という発想で相場に向き合ってしまうものですが、ソロスに言わせればバカなというほどの限界にまで行きませんとその矛盾はとまらないというのです。
この話がすぐにこれが当てはまるのではないかと思うのが足元のドル円の状況です。11月7日までの市場と今の状況はほとんど何も「ファンダメンタルズ」的に大きな変化があったわけでもないにもかかわらず既に13円80銭近く上昇してしまったわけですから、納得のいかない個人投資家の方は実に多いことと思います。
しかし相場は往々にしてこうした理不尽な動きをするもので、今回の11月のドル円上昇レベルはこれまでにないほどの勢いとなっていますが、相場がまだ若いということを考えても、まだピーク感があるとは決していえない状況が続いています。
気分的にはそろそろ戻り売りしてもよさそうな気がしてきますが、やはり年末まではあくまで決め付けずに相場の流れについていくことを考え、利益がでたらとにかくこまめにリカクして実現益をしっかり確保することが重要になりそうです。
多くの市場参加者が気迷いの状況になってきていることは確かですから、益々判断に迷う局面が増えてきそうですが、あくまで売買のポイントはチャートで判断するようにして、だめならさっさと損切りをしたうえで次なるエントリーポイントを見つけていくといった割切ったスタイルで取引を続けていくことがお勧めになりそうです。
あまりポジションにこだわりすぎて、思い込みで売買をしてしまいますと、売っても買ってもやられてしまう相場展開になってきている点には十分注意が必要です。
（この記事を書いた人：今市太郎）
