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2日には、正式に内閣による閣議で経済対策が承認される運びとなり、いつ詳細が発表されるのかはよくわかりませんが、2日中には記者会見などを開いて詳細を総理が説明する場が与えれれることになるのかも知れません。
財政健全化と景気浮揚策を並列させた役人の作文
今回の経済対策は「ヘリマネ」ネタだけが先行した感がぬぐえませんが、とりあえず28兆円という規模感は確保しながら過度な「国債」発行などによる支出を抑え、財政健全化にも配慮した役人主導の作文による案であるという噂が流れてきています。
まあ実際のところも「財務省」の役人が考え出したもので内閣主導とは到底思えない内容となっているようですが、依然として市場が注目するのが単年度の真水の金額であり、これが5兆円を上回らないものであるとすると総額が6兆といった数字になっても、結構失望売りの対象になる可能性がでてくる点には注意しておくべき状況です。
ただ、財投債を日銀が購入することを検討するといったおまけの内容が付加された場合には「ヘリマネ」的な雰囲気を残すことにもなるため、市場の反応が若干変ってくることも考えられます。またばら撒きの手法にヘリマネ的なものが織り込まれても多少評価に変化が出る可能性があります。
市場の反動が出た場合結構売り込まれる可能性も
日経平均は7月8日の安値である15106円から21日の高値である16938円まで実に1832円、率にして+18.2％上昇しています。
しかし、この反動の売りが出た場合、夏枯れ相場も手伝って予想以上に下落するリスクもあり、ドル円もそれについていく場合には100円切れを試しにいくことを想定しておく必要もありそうです。
ただ、世界的に株高状態ですから、ドル円だけが大きく落ち込んで単独で100円を割り込みながら下落するともなかなか考えにくく、一定の下値を試す形のレンジ相場が継続するのではないかとも考えられます。
本格的なドル円の下落が示現するのは8月後半から9月以降と見ているファンド勢も多いようで、今回の経済対策だけをもってして大きく下落するかどうかは疑問といえます。
外国人投資家の日本株買いはやはり冷めている模様
参議院選挙後から急激に株も為替も上昇しましたが、すでに株に関しては外国人投資家の買いは終わっているようで、全体としては売りに回り始めていることが投資部門別の売買動向から見えてきます。
つまり株が上がるから為替も一緒についてドル円が上昇するという期待はほとんど持てないのが現状であり、ここへきて株と為替の連関性も薄れつつある点には注意が必要です。
今回の経済対策はほとんどアウトラインが明らかになっていますので、あまり発表を受けて大きな動きになるとは思えない状況ではありますが、なにかポジティブなサプライズがあって跳ねることがあれば、絶好の売り場と意識して、しっかりひきつけたところでドル円の売りを考えておくのがお勧めとなります。
4日にはMPCにおける英国の利下げも期待されるところですが、ここのところのポンドの下落でかなりの部分利下げ効果が出ていることから再度温存となれば一旦はポンド円も上昇することからドル円もつられて104円台近くまで戻ることも想定されます。
しかし現状では既に104円台が驚くほど重くなってきていますので、このあたりをはさんで売り場を探してみるのも面白いといえます。
ただ、5日は早くも米国の7月分の「雇用統計」もありますので、ここで思いがけなくいい数字がでますと105円方向まで上昇することも視野に入れる必要があり、売買には注意が必要となりそうです。いずれにしても戻り高値では売り目線で臨むことが重要です。
（この記事を書いた人：今市太郎）
