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UKのEU離脱に関する外資系ファンドの見方

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UKのEU離脱が決定して以来、メディアでは多くのエコノミストが登場して、かなり悲観的な見通しを語るようになっています。
こうしたコメントを見ていますと、ほとんどポンドには未来がないような印象をもってしまいます。
たしかに当座の状況を考えれば、ほとんどプラスになるものはなく、混乱は続くことになるのでしょうが、外資系のファンド勢は、こうしたエコノミストの悲観論とまた一味違う見通しをもっているようで、どちらが本当に当たることになるのかは今の時点ではよくわからないものの、あらためて注目されます。 

そもそもEUは独仏の連合体を軸にしてはじまったもの

世界史に詳しい方はすでにお分かりのとおり、20世紀はドイツとその周辺国との戦争の歴史でもありました。したがってEUそもそもの発想は「ドイツの暴走を止める」ことにあり、その基本は独仏の連合体であったといっても過言ではありません。

もともと小国の集まりであった欧州圏はこの発想のもとに外敵からのリスクにも立ち向かうために、そのブロック共同体の枠組みを大きく広げることになったのはご案内のとおりです。
アングロサクソン系」の枠組みとして英連邦を持つ英国は、そもそも欧州の共同体とは異なる立ち位置をもっていたといえます。
1992年に「ジョージ・ソロス」率いる「ヘッジファンド」との戦いに負けて、大きく売り込まれたポンドはその後ERMからも脱退することになり、フランスが提唱したユーロの利用においても結局このことが仇になってユーロを利用することができない状況に陥りました。
ということで、EU発足時から英国というのは大陸側の諸国のEU参加とは異なる部分を多数抱えて、この共同体をスタートしたことがうかがえます。

今後は二国間協議で十分に対応できるという見方も

ただ、EUはその発足のコンセプトを考えた時期と、足元の状況とがかなり異なり始めており、冷戦構造もなくなり外敵のリスクも大きく低減していることから、専ら経済的なベネフィットだけが注目されるようになっています。

いざユーロという共通通貨をEU域内で使い始めてみると、もともとの貿易立国であったドイツだけが一人勝ちする状況に陥ってしまい、「ECB」という「中央銀行」は存在するものの、財政政策は各国に委ねられており、周辺国はすっかり「デフレ」に苦しめられ域内の国家間格差は広がる一方になっています。
EU自体はグローバリゼーションを模索するのではなく、あくまでブロック経済を考えているだけですから、そもそもポンドという独自通貨をキープしている英国が、EUから離脱しても個別に主要国との二国間交渉を再開して一定のレベルにまで維持拡大することができるのであれば、「EU内にとどまるよりも小国として生きていったほうがその利便性は高い」と見るファンド勢も多く存在するようです。
たとえばEUから飛び出るとすぐに問題になる関税のリスクですが、英国で販売されている車のかなりの部分はドイツ車であり、BMWなどはMINIの資本を持っていますから、単純に関税が復活すると、ドイツのメーカーなどにも大きな影響がでることが予想され、結果として意外に軽微なものになって終わるのではないかという楽観的な見方も出始めています。
またポンドが急落することにより、関税リスクを為替がリカバーする可能性も出てきており、悪いことばかりではなくなる可能性もあるのです。

シティは一時的に弱体化してもなくならないという見方が根強い

英国といえばシティの金融街がどうなるのかも大きな注目点となっていますが、米系の金融機関が移転を考え始めているという報道がでているものの、英国の金融機関はとりあえず移転はしないようで、意外に冷静な状況になってきています。

そもそもシティはパナマ文書でも問題になった、「タックスへブン」の発祥の地であり、「オイルマネー」やアンダーグラウンドマネーなど多くの資金が集まる拠点となっています。
これがパリやフランクフルトに移転して同じ機能を果たすようになるとは思えない部分もあり、より英国が金融立国として動いていくようになれば、むしろこれまで以上にシティの役割が強くなるといったまったく逆さまの見方もではじめています。
スイス人著名投資家で「ヘッジファンド」も運営する「マーク・ファーバー」は、Brexit決定後の市場の動きを過剰反応と指摘しており、Brexitを望ましくないとする市場参加者の固定観念が招いた結果なのだとの発言をして注目されています。
彼によれば、BREXITにより金融システムが崩壊する可能性は極めて低く、英国は当座の混乱のあと勢いを盛り返すのでFTSEもポンドも買われる市場が示現する可能性が高いと予測している一人です。

ファンド勢の共通認識はUKよりEUのリスク増大

UKは今回の離脱劇で、「スコットランドがさらに独立するリスク」など国家分裂の危機も報じられていますが、金融市場ではそれよりも大きなリスクとして意識されはじめているのが、EUの求心力の低下による機能不全や分裂騒動の高まりです。

特にドイツの風下に位置する国の多くは、EUからの離脱を求めるナショナリズムが高揚しつつあり、これでフランスが離脱することになれば、そもそもの独仏連合は完全に崩壊することになりEUはお仕舞いと見る向きも多いようで、ポンド以上にユーロの下落リスクが高まりつつあることがわかります。
こうしたファンド勢の見方が為替相場にどのぐらい反映されてくることになるのかが非常に注目されるところですが、とりあえず先週の大幅下落から一息ついた相場がこの先こうしたリスクを改めてどこまで織り込んでいくことになるのかを注視していきたいと思います。
同じリスクに対しても市場の見方はいくつも存在することだけはしっかり頭に入れておきたいものです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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