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FXトレードを行うときに頼りにしている情報はなんですか？最近はプロのアナリストだけではなく、個人でも優れた成績を残されている方がSNSなどで情報発信を行っており、注目を集めています。
そんな中、FX相場に直接的な影響を及ぼす人たちがとっているポジションを知る方法があるのはご存じですか？今回は知っておくと便利な「IMMポジション」についてのお話です。
IMMポジションとは？
IMMポジションとは、「シカゴマーカンタイル取引所（CME）」で取引されている通貨先物のポジション動向のことです。全米先物取引委員会（CTFC）は、各取引所に先物商品の動向を毎週公表するよう義務付けていますので、このように公表されるのです。
CTFCへの報告は毎週火曜日の取引終了時で、それが週末に公表されます。IMMポジションが分かるサイトは多く存在しますが、ちょっと勉強していないと見方が難しいでしょう。
IMMポジションは、「ドル円」「ユーロドル」の形で報告されているわけではなく、ドルに対して各通貨がどう取引されているかで報告されています。
例えば、2016年2月2日の時点で報告された円ポジションは、円買い（JPY Long）・・・82108円売り(JPY Short)・・・-44863差引(JPY Net)・・・37245と発表されています。
出典：http://zai.diamond.jp/list/fxmarket/imm
円買いのポジションのほうが多くなっていますから、ドル円で言えば「売り」ということになりますね。
いわゆる「アベノミクス」相場下においては円買いよりも円売りのポジションが多い状態が続いてきましたが、2016年1月5日の発表で円買いポジションが上回ってからは、その状態が続いています。
IMMポジションの利用方法
それでは、このIMMポジションの利用法についてお話しします。「CME」はアメリカにある取引所ですので、そこで取引するのはアメリカ人のFX投資家が中心です。
一般的に大手のFX投資家は順張りのトレードを好みますので、2月2日のポジション動向から判断すると、ドル円の売りでついていくとよいと判断できます。そしてもうひとつの使い方が、「逆張りのタイミングを測る」ということです。
FX投資家は無限の資金を持っているわけではありません。買い、あるいは売りの一方向に保有ポジションが偏ってしまったとき、利食いのタイミングを考え始めます。
偏り方が大きければ大きいほど、逆行が始まった時の動きは大きいと判断できます。例えば、ドル円の直近高値となっているのは11月18日の123.7円です。
11月17日の集計におけるIMMポジションの円ポジションの動向も売りポジションが直近の最大まで膨らんでおり、それ以降ドル円は下落へと転じています。
IMMポジションを過信しすぎるのは禁物！
一方で、IMMポジションを当てにしすぎるのも危険であるとも言えます。なぜなら、FXトレードは「CME」だけで取引されているわけではないからです。民間企業の貿易決済や、大規模ではないものの個人FX投資家、そして、先物市場を介さない大口投資家のトレードもあります。
実際のところ、IMMポジションとして公開されるのがFX市場全体の取引額のどれほどに当たるのかははっきり分かりません。また、IMMポジションは集計から公開までに4日のラグがあるという点にも注意が必要です。
その間にFX相場の流れを変えるような出来事が発生すれば、ポジションの手仕舞いや反転を仕掛けますからね。ですので、短期的な動向を気にするのではなく、ある程度長めのスパンで動きを追うのがよいでしょう。
IMMポジションは”参考資料”のひとつとして有効活用を！
IMMポジションの利用方法についてお話ししました。FX市場のすべてを反映しているわけではないとはいえ、FX投資家のポジション動向が見えるのは貴重な存在ですね。
あくまでもIMMポジションは数ある指標のひとつという認識をもち、目先の増減に左右されないことが大切ですね。
