マイナス金利をやめる気配なし
米系のメディアの報道によりますと、「黒田総裁」は日銀の「マイナス金利政策」は「幅広い借り入れ主体に恩恵を与えている」と効果を自画自賛した上で、物価の2%上昇を目指す目標に向け「必要と判断した場合はちゅうちょなく追加的な金融緩和を講じていく」と改めて強調し、まったく緩和検証で枠組みを変化させるつもりがないことを彷彿とさせる内容に留まっています。
それでは何のための検証なのか?
こうなるとさっぱりよくわからないのが、なぜ日銀が3年半に及ぶ量的質的金融緩和を自ら検証すると言い出したのかです。
FRBは日欧の緩和措置の限界を強く感じ取っている
ジャクソンホールのシンポジウムでは主要各国の「中央銀行」がここからどれだけ緩和措置を続けられるかについても話し合いが行われてようですが、少なくとも「FRB」自体は「ECB」,日銀ともに緩和の限界が近づいていることを感じ取っているからこそ、早いタイミングで少しでも金利を上げて正常化しておきたいと考えていることは間違いなく、日銀も少なからずそれを感じているからこそ検証を口にしたはずなのですが、まったくそうしたそぶりが見えてこない点は非常に憂慮すべき状況といえそうです。
黒田流の市場との対話とは?
さらに気がかりなのは、「黒田総裁」がサプライズ重視から市場対話重視に移行するとしてもこうした姿勢が果たして本当にこの先対話につながっていくのかということです。