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ホワイトカラー・ブルーカラー

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ホワイトカラー・ブルーカラーという呼び方は、欧米で始まった職業分類のための言葉の使い方といえます。
ホワイトカラーは白いワイシャツを着てスーツなどに身を包んで就業することのできる職業の人間のことをいい、ブルーカラーは仕事中の汚れや傷みに対応するために青い作業服を着て業務にあたるといったことからブルーカラーと呼ばれるようになっています。
ここで言うカラーは色のことではなく、あくまで襟のことをさしています。しかし時代の変化とともにこの大別法は必ずしも足元の実社会の労働者の構造とはマッチしなくなってきている状況にあります。

 

オフィスワーカーイメージのホワイトカラー

もともとのホワイトカラーイメージというのはオフィスワーカーで、スーツを着ており、知的生産性の高い職種についているというイメージが強いものといえます。

しかしホワイトカラーという言葉には実際のところ細かい要件定義は決められておらず、国内では事務職を中心としてサラリーマンのことを総称しているように見えます。
ただ、近年ではそのホワイトカラーが比較的安定した給与所得者で知的生産性が高い存在かどうかはかなり疑わしいところもあり、この言葉そのものがかなり微妙なものになってきているといえます。

 

体を動かし生産現場で働くイメージのブルーカラー

ネクタイを締めて白いワイシャツを着て仕事をしていない人はすべてブルーカラーかといえば、そうではなく、ここで言うブルーカラーというのは製造業、建設業、鉱業などの生産現場で直接に生産工程や現場作業にかかわる労働者のことを総称した言葉ということができます。

工場などでの組み立て作業労働者は典型的なブルーカラーと呼ばれますわけです。
ただ、近年サービス産業が職種として非常に増えてきていることから、商品やサービスの販売や提供に従事する人間はブルーカラーという認識からはかなり遠い存在で、そもそも労働者をホワイトカラーとブルーカラーに大別して呼ぶこと自体に無理がある状況となってきています。

 

収入面での区別もつかなくなってきている

70年代、80年代の高度成長期にはホワイトカラーのほうが明らかにブルーカラーよりも収入面で優位にたっていた時期がありましたが、近年ではどの先進国でも中間層、とりわけアッパーミドルという存在がかなり減少し、大金持ちとそれ以外の低所得者に驚くほど二極分化が進んでしまっています。

したがって従来からの発想で見ても必ずしもホワイトカラーがブルーカラーよりも収入面で勝っているとは言い難く、こうした面でも労働者の職業をこの二つで大きく切り分けることの意味はかなり薄れつつあるといえます。
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