ニューディール政策とは、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領が行った経済政策です。1929年に起こった世界恐慌から脱するために取られた大胆な政策です。その後の各国での経済政策にも影響を与えました。
大規模な公共投資を行う
ニューディール政策では、大規模な公共投資を行うことで、景気を浮揚させようとしました。
具体例としては、テネシー渓谷の開発事業などを実施しました。現在でも、アメリカのみならず、日本や中国などさまざまな国で公共事業が景気対策として実施されることがあります。F・ルーズベルトのニューディール政策は、現在の政策にも通じるところがあります。
また、公共投資によって企業を潤わせるだけでなく、一時的な雇用を生みだすことによって、失業者を減らす意味合いもニューディール政策には含まれていました。
積極的な財政出動
公共投資を行うためには、多くの資金が必要となります。景気後退時には、政府の税収などが減り、歳入が減ってしまうことから、歳出も減らして財政赤字を出さないようにすべきだとの考え方がある中、F・ルーズベルトは、不況時こそ政府が積極的な財政出動を行い、景気を好転させるべきだと考えました。
この考えに基づいて行動した結果、ニューディール政策実施中は、アメリカの財政は大きな赤字となりました。
カルテルを促進する
企業の生き残りを図ったり、生産調整を行ったりして経済を効率化させようとしてF・ルーズベルトはカルテルを促進しました。
現在では規制されているカルテルを、あえて認めることによって、不況からの脱却を目指しました。