FXにおける投資の保証金となるのが、FX業者に預託する証拠金です。
FXの最大の特長は、担保となるこの取引保証金にレバレッジをかけて、何倍もの金額の外貨を取引できることで、これが個人投資家にとっても大きな魅力となっているのです。
普通なら、10万円の取引保証金であれば額面どおり10万円分の取引しかできないのが基本で、株式市場ではまさにこの原則が働いています。ところがFXではこの保証金にレバレッジをかけて売買ができるため、国内の個人投資家ならば10万円の保証金でも最大250万円の額面の取引ができることとなるのです。
こうした売買の方法を差金決済取引と呼びます。これを英語ではCFD, Contract For Differenceという頭文字で呼んでいるもので、コモディティや株式先物などでも同様の手法の投資法がありますが、為替だけはその市場の大きさから外為のCFDとは呼ばずにFXとして、独立した差金取引の形態をとりながら業者が成立する過程を歩んでいくこととなりました。
日本ではCFDという取引形態はあまり有名ではありませんが、欧州地域、とりわけ英国では全金融市場の30%のシェアを誇っているのがCFDによる取引であり、こうした証拠金に基づく差金決済取引はかなり効率のいい投資法として社会的に広く評価されています。したがって為替の世界でもこれが利用されるようになったのは当然の成り行きといえます。
日本ではこのような差金決済取引の中でもFXだけが突出して大きな市場を形成するようになっており、すでに世界的な規模でも日本のFX個人投資家のボリュームは市場全体のすでに5割を越す存在となっているのです。