浜田内閣府参与は、アベノミクスを支えている人物の1人です。
インフレターゲットの活用に積極的
浜田内閣府参与は、インフレターゲットの活用に積極的な人物として知られています。実際、アベノミクスの下で日銀は2%のインフレターゲットを設定しました。
経済成長は緩やかなインフレとともに達成されるという理論があることから、インフレターゲットの設定には一理あるといえます。ただ、日銀が設定したインフレターゲットについては、達成の目安とされる時期が先延ばしされるなど、到達できない期間が長くなる可能性があります。
また、インフレ率が実際に目標値に到達したとしても、賃金上昇などによる恩恵は高所得者層に限定されるとの意見もあります。インフレターゲットの活用については、単なる数値目標とするだけではなく、どのような政策の結果としてインフレが起こるのかにも配慮する必要があるといえます。
円安による輸出産業の振興を目指す
浜田内閣府参与は、日本経済が低迷し続けている原因として、円高を上げています。日本には自動車産業をはじめとする輸出産業が数多くあることから、円安になると企業収益の上昇が期待できます。
実際、アベノミクスの効果もあってか1ドル=80円程度の円高状態から1ドル=120円程度の円安になったことにより、輸出関連企業の企業業績は大幅に向上しました。
もっとも、円安が進むとエネルギーや食料の自給率が低い日本にとっては、輸入品価格の上昇が懸念されます。
エネルギーや食料は家計が購入することが多い品目なので、過度な円安になると家計が圧迫され、消費が低迷するリスクも指摘されています。