実体がないのに、どんどんと景気がよくなっていく状態のことです。
そして、実体がないので、あっというまに好景気から不況へと転落するのです。バブルのように、簡単に膨らみ、簡単に割れることから、バブル景気と名付けられました。
1980年代後半、日本はバブル景気であった
この時代、土地の値段が急騰していました。借金をしても土地を買い、転売すればすぐに儲かる時代だったのです。
お金儲けなんて簡単だ、という風潮でした。そして、バブルがはじけて、膨大な借金だけが残ったのです。
2008年、リーマンショックが世界を震撼させた
アメリカにリーマン・ブラザーズという投資銀行がありました。この会社は、低所得者にお金を貸して、住宅を購入することを薦めました。低所得者なので、万一の時に返済されない危険性は、もちろんあるのです。でも、その危険性は、金融工学の理論で解消出来るのです。少なくとも、出来るはずでした。そしてリーマン・ブラザーズは大儲けしました。
このことに気付いた他の投資銀行も追従しました。簡単にお金儲け出来るじゃないか、という風潮だったのです。ところが、いざとなると、返済は無理で、あっというまにバブルがはじけました。そしてとうとう、リーマン・ブラザーズは破綻したのです。
この影響は、世界経済全体に及びました。この期間、〈ドル/円〉は、124円から90円まで円高になりました。そして、その影響は長いこと続き、結局75円台にまでなったのです。
「リーマンショック」は、世界経済の基本用語になった
直近での、最大のバブル崩壊はリーマンショックです。それで:「リーマンショック以降……」「リーマンショックの時に比べて……」「リーマンショックの下げ幅を戻して……」というように、「リーマンショック」が、その後の基準点になったのです。