今週も金曜日からは11月ということで今年も残すところたった2か月になってきています。
どうも10月後半から全く為替相場では稼げない時間が延々と続いており、焦ること至極ですが、この11月からは欧州圏に続いて米国も冬時間になることから為替相場にもそれなりの影響がでることが考えられます。
これが絶好調のトレンド相場ならば別に冬時間への移行などはそれほど気にする材料ではないのですが、動きが極端に鈍っている足もとの相場ではたった1時間の時間変更も十分に気をつける必要がでてきている状況です。そこで今回は新しい冬時間を確認しておくことにしたいと思います。
11月3日からはロンドンタイム、NYタイムともに1時間遅れ
ロンドンタイムのほうはすでに10月27日から1時間スタートが遅れていますが、11月3日米国が夏時間から冬時間に移行するため本格的に冬時間がスタートするのは11月4日からということになります。
各国の時差をベースとした市場の稼働時間を比較してみたのが上の表になりますが、まず月曜日の東京タイムはロンドンをはじめとするユーロ勢が登場するのが完全に一時間遅くなりますから、独立性は高くなります。
夏時間ですと早ければ東京タイムの午後2時すぎぐらいからちょっかいを出してきた欧州勢は完全に3時以降、東京の取引時間が終わってから登場することになりますので、本格的に相場が動きだすのは午後5時以降ということになります。
またロンドンタイムとNYタイムは夏時価では日本時間の午後9時にオーバーラップして始まることからロンドン勢は一旦この時期で相場から姿を消す動きをするものですが、冬時間になるとこれが午後10時ということになります。
つまり冬時間の日本の夜10時まではロンドン勢主導で相場が動きますから夏時間とはちょっと異なる動きになる点は注意が必要です。
一方NYタイムは夏時間なら早いものは午後9時半に発表されていた経済指標がすべて10時半に移行することになり、NY市場の株式相場がスタートするのは11時半、London Fixが午前1時となりますので俄然深夜主体の相場になることにも注意が必要になります。
FOMCの結果発表は1時間遅れ
これまで夏時間に行われていたFOMCの政策決定発表は午前3時でその後3時半からパウエル議長の記者会見があったことからすべて終了しても一旦米国市場が午前6時に終了して午前8時過ぎからの東京タイムまでにはそれなりの時間が空くことになっていたわけです。
しかし、このタイムスケジュールも今月で終了で、11月以降冬時間になると結果発表が午前4時、その後の会見は4時半からということになり、米国市場自体が終了するのも午前7時ですから東京タイムは米国相場の余韻をそのまま引きずりながらスタートすることとなり、センチメントをそのまま引きつぐ可能性が高まる点にも注意が必要になります。
NYタイムでは午前0時から午前3時ぐらいまでが比較的よく動くコアタイムになってきますから本邦勢は夜遅くまで起きていないとなかなかこの相場についていかれないというやりにくい時期に差し掛かってしまう点はかなり意識しておく必要があるでしょう。
もともと足元の東京タイムはあまり相場が動かない時間帯ですが欧州勢の関与度も一時的に低くなるこの冬場の時間帯は仲値以外はほとんど魅力のない時間帯であり、もし深夜の取引ができるのであれば日本時間の夕方からの取引を多くするほうがボラティリティを維持した売買が可能になるものと思われます。
ドル円に関しては本来東京市場こそがマザーマーケットになるのですが、実際には米国のNYタイムに動くことが多いですしLondonFixの時間帯でもそれなりの取引がでることになりますので、やはり夜の時間帯を重視することが冬時間の相場の鉄則になりそうです。
通常の年ならばこんなことにはあまり注意を払わないものですが、今年はとにかく相場が動きませんから細かいところまで注意してトレードしていくことがお勧めです。
(この記事を書いた人:今市太郎)