読み込み中...いよいよ週明けから10月相場で今年も残すところ3か月あまりというなかなか厳しいところに差し掛かってきています。
すでにこのコラムでも書いていますようにヘッジファンド勢も年前半が低調な相場であったことからここからの3か月でなにかに猛然と投資をおこなって利益を得ないことには存在自体が危ぶまれるといった状況で、果たして何の相場が大きく動くのかに注目が集まりそうな状況です。
米株のほうは9月にほとんど調整らしい調整がないまま10月相場を迎える形になっていますが、本来10月は弱含みハロウインの辺りからまた上昇しはじめるというサイクルが今年も適用になるのかどうかが非常に気になるところです。
同様に日経平均もこのまま年末まで走るのではないかという強気論が出ていますが、必ずしもそうした状況にはならない可能性があり、こちらも10月からの相場の動きを注意してみていく必要がありそうです。
昨年は米株、日本株ともに高値をつけてから大きく崩れだすという動きを示現してしまいましたが、果たして今年はそういった状況にならないのかどうかが非常に注目されます。
本来この10月の目玉的なテーマになると思われていた英国のBREXITも結局のところ延期なのか強引に離脱なのかもここへきてまだわからない状態ですから、これに期待するのは大きな間違いになりそうですが、決着のつき方次第では相場を揺るがす材料になりかねず、こちらも引き続き注意してウォッチしていくことが必要です。
不穏な材料は非常に豊富にある相場
トランプのウクライナ大統領との話の件はどうやら民主党による空振りに終わりそうな気配ですが、米中貿易交渉は一旦楽観的な雰囲気が漂ったものの国慶節以降はまた中国の態度が変わる可能性もあり、そう簡単に短期間で決着がつくものとは思えないところに差し掛かってきているといえます。
また市場ではレバレッジドローンの問題も顕在化してきていますし、BREXITに絡んでEU圏でのデリバティブを一手に処理しているロンドンのクリアリングハウスが合意なき離脱でうまく機能しなくなると一斉にデリバティブの案件がクローズして相場が大混乱に陥る可能性が残されているなど、現状では正確に可視化されていないリスクもうごめいている状況です。
基本的には自分で方向を断定して取引するよりは様子を見ながら動きの出た方に乗っていくという我慢強さが求められそうですが、上述のとおり儲かっていないファンドは必ず何か仕掛けてきますので、どこかで動きがでるのをとにかく狙って準備をしておくというのが重要になりそうです。
相場の大きなリスク展開に市場は準備ができていない印象
すでにリーマンショックから11年以上の歳月が経過し、市場はすべからく暴落というリスクが忘却の彼方に行ってしまっている印象が非常に強くなっています。
なにかあればすべて中央銀行が緩和措置でなんとかしてくれるという他力本願な気持ちが市場にはまん延していている感じで、それなりの下落があってもまたもとに戻るという妙な楽観論がはびこっている点は非常に気になるところです。
大きな相場の調整は明日にでも起きるリスクは依然として高いのですから決して楽観的にはいられないところに我々はたたずんでいるといえます。
かれこれ3年近く相場が下落するリスクについては常にこのコラムで語ってきましたが、これまでは延々と不発に終わったもののどうもいよいよそのタイミングが近づいてきている気がしてなりません。
毎日ヘルメットをかぶって避難の準備をしているわけにはいきませんが、一段とその時に備えていく必要を感じる次第です。もちろん10月にそれがやってくるとは断定できませんが、どうもおかしなことが随所で出始めている点はここからもしっかり意識していきたいところです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
