週明けの為替相場は週末にG20を控えているということもあり非常に小動きに推移しています。
G20自体で何か期待するべきことなど何もないわけですが、米中の首脳が顔を合わせてまともな会談になるのか、外交辞令の飛ばしあいで継続審議のイメージだけ強めて終わるのか、はたまた完全に物別れを明確に示現するの結果を見てみない限りよくわからない状況になってきています。
G20で様子見は間違いないところですが、これで会議が終わって大きく相場が動き出すのかどうかはかなりはっきりしていません。またイラン情勢もトランプが一旦戦争になる手前を寸止めしてから本格的な戦闘に入るのかこのまま制裁だけでやり過ごすのかについてもよくわからない状況に入っているのが実情です。
ただイラン、中東問題に関しては石油のリスクが米国には全くなくなっていることから特にリスク回避という動きも見られない独特の雰囲気になってきており、為替相場はこのまま当分もみ合いを続ける可能性も考えおく必要がでてきています。
唯一本格的な戦争状態になった場合にはようやく本格的なリスク回避相場が示現することになると思われますのでここから米国がどう動くのかについてはつねにチェックしていくことが必須の状況となりそうです。
全く動かない、薄商いの日経平均はこの先の市場を予見しているのか
為替が動かないのはまあ仕方ないといも言えるわけですが、米国株がこれだけ爆謄しているのとは裏腹に日本株は全くといっていいほど盛り上がる気配はなく先週から引き続きウルトラ薄商いが続いている状況で、もはや外人は買いにこない相場になってしまった感が強まっています。
さすがに日銀が絡み過ぎた人工値付け相場は米株を見続けている外人勢から見れば無理してここで資金を突っ込む必然性に欠けると見られても仕方ない状況で、景気の先行きを示唆するかのように全くパッとしなくなってしまいました。
閑散に売りなしということわざがあるように確かに大きくは下がりませんがなんの妙味もない状況が延々と続いているだけに見えます。
ドル円は下落トレンドが始まったばかり
こうした状況下でドル円は下落トレンドが始まったばかりですから本格的な下落はまだまだこれからの可能性が高くはっきりとした動きが出るとすれば7月末に入ってからということも考えておく必要がありそうです。
ただ、これまで実に4年近く長期の三角持ち合いを続けてきたわけですから、本来ならば10%程度の相場変動がいきなりやってきても全くおかしくはないわけでタイミングはまだはっきりしませんが、下値トライについてはいつでも意識しておくことが重要になりそうです。
ここはとにかく我慢が必要な時間帯のようですが、6月末は海外では半期決算の終了時期でもありますからドル転して本国にレパトリする需要がでることもありそうですから、一時的にドルが買われるという局面にも注意が必要になりそうです。
ただ、一般的には6月前半の段階であるていどそうした本国への資金回帰需要は出てしまっていることが多いですから、ロンドンタイムなどにそうした兆候が多少現れてもこれだけでどんどん円安になるとは思えません。
今しばらくは我慢比べの時間帯か
足元の相場はほとんどが政治がらみのネタで回っていますので、先行き判断が非常に難しくなっています。しっかりと動きが出てから相場に乗るというのも一つの考え方であまりこのタイミングで焦ったりすることはなくてもよさそうな雰囲気になってきています。
投資の世界での我慢比べはなかなかつらいものがありそうですが、ここは慌てずに、しっかり腰を据えて対応したいきたいところです。梅雨明け後には明確な動きが示現してくることになるのではないでしょうか。
(この記事を書いた人:今市太郎)