我々は日々大きなトレンド相場にのることで爆発的な利益を手にすることを夢見るわけですが、実際相場にトレンドがではじめると、ピークになるのではないかとかショートカバーがでるのではといった様々な思惑から結局乗ることができずに大相場を見逃してしまうことが多くなります。
最近裁量で売買をするファンドマネージャーというのもかなり人数が少なくなりましたが、それでもここがヘッジファンドの戦うマネージャーと素人の違いになると言われているのです。
つまり日足以上のしっかりとしたトレンドが出そう、あるいはすでに出ている相場にはとにかくストップロスを置いてのることが職業で投資を行う人間には必須の状況で、最近ではAIやアルゴリズムを駆使したコンピュータ取引でも、トレンドがでればどんなに高値であってもそれについていくという売買姿勢が強く現れるものとなるのです。
しかし、なぜか多くの個人投資家は大相場のタイミングが現れてもその相場に乗ることができず見逃してしまいとうとう何も手を付けられずに終わるということがかなり多く見られます。
上昇ならば押し目を狙いたいと思うのは誰しも同じですし下落相場ならできるだけ引き付けて戻り売りをしたいと多くの市場参加者が思うのは世の常です。
しかしみながそういう思いを持っているときには相場は期待通りの動きをしないことになるのもまた世の常で結局乗れず仕舞いのままに推移してしまい、一番最後に飛び乗って大失敗を食らうというのがほぼ素人の個人投資家にお決まりの姿となるのです。
ストップロスやトレーリングストップを置いて果敢に戦うしかない
株にしても為替にしても最近では年間を通じて明確なトレンドが日足以上で出る相場というのは2回かせいぜい3回程度しか現れないと言われます。
したがってこうした明確なトレンド相場に乗ることができなければいつまで経っても儲けにありつくことはできなくなるのです。相場に飛び乗るのは怖いという個人投資家の話をよく聞くことがありますが、ストップロスをおいて自分で損失管理ができれば決して怖いことはありません。
寧ろトルコリラ円などで損切もせずに延々とロングポジションをもってスワップで稼ぎながら下落したらナンピンするといった無防備な取引のほうがはるかにリスクは高くなるわけです。
依然として戻り売りを試す時間帯
足元の相場を見ていますと米株は売られすぎで一旦戻す可能性がありそうですが、まだ下げ止まったとは言い難く、これからいよいよ山場がやってきそうな気配濃厚の状況です。
またドル円も明らかに上方向ではなく下方向に動く可能性が強くなりつつあります。最終的な売りのピークがいつくるのかは正確にわかるわけではありませんが、その時をしっかり予測することで大相場に乗り損なわない準備がいよいよ必要になってきているのではないでしょうか。
週刊誌の表紙のように○月○日に大暴落といったような威勢のいい予測はできませんが、いよいよ大きなトレンド相場の到来を感じる今日この頃です。
ドル円に関して言えば一旦かなりいいところまで下落していますから、それなりの戻りを試すことになるとは思いますが、チャートの形状から見てもとてもではないですが112円台まで簡単に回復するとは思えず、戻れなくなったところは再度売りから参入してもよさそうな雰囲気になってきています。
頻繁に損切をしてしまいますとそれで心が折れることもあるわけですが、一定の損失の中で処理することができれば、再度売りのエントリーを仕掛けることは決して無駄な作業にはなりません。
むしろ最初に作ったポジションにこだわり過ぎて翻弄されることがないように常に自在性のほうを確保することのほうが重要となるのではないでしょうか。いよいよ今年の大一番が始まりそうな予感です。
(この記事を書いた人:今市太郎)