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現在の相場が動かない理由

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おはようございます。ドル円が月曜日に上抜けたような感じがしますが、本能的には大きく円安には行くとは思えません。本日は、なぜこのような膠着状態になるのかのお話しをしていきたいと思います。

ドルとユーロの実行為替レート

通貨の基本はドルであり、そして金融の基本もドルであることは明瞭なことです。そして、世界経済で主要な部分を占めるのはドルとユーロであり、ユーロドルの動向がわかっていないと、為替の動向はドル円を含めてわからない、ということになります。

これが為替の相対関係における基本中の基本になります。では、実際のドルとユーロの絶対値はどうなっているのかを実行為替レートを使って説明をしていきます。 
上記のグラフのオレンジはドル、グレーはユーロになります。ご覧いただければ、おわかりになると思いますが、ドルは政府閉鎖が決まってから大きく暴落し、その解除をされた1/25を境に反転したような感じになりますが、その戻りは鈍いということになります。
ユーロは去年の9月から一貫して下げており、年初にECBによるQEの停止を受けていったん、戻りをいれましたが、その後はイタリーやフランス、ドイツの政情、経済不安から再び下げています。
通常はドルが下げていますので、ユーロは戻らなければいけないのですが、絶対値ベースではドル安、ユーロ安状態になっています。
この状態であれば、ユーロドル相場というのは、ユーロとドルどちらの下げがきついかによってユーロドル相場が動くということになります。上記のグラフは、ユーロの下げのほうが酷いので、ユーロドル相場が下げているということになります。
ドルは相対的に強いので、強いように見えますが絶対値ベースではドルも弱いということになります。つまり世界の二大経済圏が弱い状態なので、世界経済も通年ベースで弱くなるのが当然のことなのに、それを無視して株価が上昇をしているのはプチバブルみたいなものだ、と私は言っているのです。
もちろん、アメリカなどの先行きは消費者の低調がいまだに指標によって確認はできませんので、先行きが明るいということでアメリカ株が買われているという側面は重要です。
つまり、アメリカは不景気などにならない、ということなのに、アメリカが不景気になる、と言っているのは何も根拠がない、ということです。
しかし、ドルは一方で純粋に経済状態を反映して高くなるという側面はなく、その結果、政治によってその価格が決定されると私は考えていますので、経済が良くてもドルは弱い形になるのは過去に何度もありました。
つまり、ドルの価値というのは政治によって決定されるという側面が、個人的な感覚では70パーセント以上であり、アメリカ経済がどうであろうとドルの価値は為政者によって決定されているといっても過言ではありません。

上記を踏まえて

まず、ドルの価値が下がっているということは金利の上昇を招きます。なぜなら、ドルの価値が下がるということは、政府への信認が下がっていることになるのですから、政府への信認が下がれば自動的に金利は上昇します。

ところが、ドル金利は、今年に入ってから上下には動いていますが、水準は一緒の訳であり、その結果、金利も為替を動かす大きな要因になりますが、結局、動いていませんので、ドルの価値も動かない、ということになります。
ドル金利が動かないということは、ユーロを筆頭に、そのほかに通貨の金利も動かないということと同義であり、要するに世界の金利市場もまったく動かないということになります。
さらに言うならば、絶対値の実行為替レートの現状は、ドル安、ユーロ安、人民元安、円安と主要4か国の通貨はすべて下向きになります。
つまり、今の為替市場というのは弱い通貨の集合体であり、その結果、どの通貨が弱いかのチキンレースになっているだけの話です。
通常の形では、上記4か国の中でどこかに強い通貨があり、その強い通貨と比べて、弱い通貨の通貨ペアを選択すれば大きくマーケットは動くのですが、現状、新興国を含めて、すべて弱い形になっているので、為替ディーラーやファンド、私たちのような個人投資家も開店休業状態になるのです。
つまり、現状世界経済は低下をしているのに、なぜか、株価は強含んでおり、摩訶不思議な形になっています。
要するに本来は、米ドルが強くならなければいけないのが、政治的に弱くしているので、チキンレース状態になり、その結果、金利も大して動かないので為替も動かないという状態になっているのです。
テクニカルではドル円は上抜けたように感じますが、あくまでも相対的に日本経済がよくなったように見えたから上抜けただけであって、きわめて日本経済が良いという訳ではありません。
つまりドル円のテクニカル上の上抜けなどフェイクであって、また、時間が経過すればもとに戻るであろう、と思います。要するに、これが動くのには、ドルが弱いという姿勢は政治合意なのえ当面は変わらないでしょう。
しかし、ユーロの物価が下落して、ユーロ高が示現すれば、為替相場は動き始めるでしょう。もちろん、ユーロの周辺国のポンド、きのうの指標の悪さをみればきのうのチキンレースの勝者はポンドであったと断ずることができます。
ユーロの弱さはイギリスが弱いので、絶対値ベースでユーロ安、ポンド安になった、相対的にドル高円安になっただけの話です。
(この記事を書いた人:角野 實
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