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今年はボラティリティの大きな相場が現実化

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8日の為替市場はG7の会合を控えてポジション調整が進み、ドル円もユーロドルも下落する動きとなりました。殆どの同盟国に高率関税の適用で喧嘩を売る形になっていることから珍しくG7を意識してドル円もユーロドルも買いを手仕舞う形になったことが印象的でした。
週明けから米朝首脳会談、FOMC、ECBと大きなイベントが続くこともポジション調整を強く意識しているものと思われますが、今年半分近くが終了した時点で為替相場の動きを振り返ってみますと、昨年の非常にボラティリティの低い動かない相場がか一転してハイボラティリティ相場が実現し始めていることがわかります。

ドル円は完全に昨年を超えるボラを実現

まずドル円に関していいますと、年初1月に113.400円をつけてから大きく下落をはじめ3月26日に104.625円をつけてすでに昨年の10円幅に近いところまでたった3か月ほどで到達してしまいました。

その後は5月21日まで結果的に上昇トレンドが続く形となり7円弱まで巻き戻す展開となり、さらに108円台まで沈んでからは再度110円に回復したものの200日移動平均線を超えられず反落して週の取引を終えています。
ドル円日足
後からみますと年前半は一貫して下落し、3月末に底を打ってから反転して上昇、5月21日にピークをつけてその後は下落と上昇を繰り返すもみ合い相場になっていると見えますが、その時々の相場の現状では日々上げ下げはかなりきつくなっており、方向感がない時間帯では買っても売ってもやられかねない相場が結構長く続いていることがわかります。
ボラティリティの高い相場というのは必ずしも一方向に動くわけではなく、常に上げたり下げたりの激しい相場になりますので、本来は積極的に参加すべき通貨ペアではないともいえます。
あえて売買するならば時間足をどんどん短いものに落としていき、多少なりともトレンドが確認できる時間帯でだけ売買することが重要になるのです。

ユーロドルの動きも活発化

一方、ユーロドルは少し前ですと年間で2000PIPS程度は平気で変動していたのわけですが、ここ2年近くその動きは非常に限定的な時期を過ごしてきました。

しかし今年はかなり状況が異なるようで年初から5月29日までで既に1000PIPS動いていますし、足元では下落から上昇といった反転が短い期間で頻繁に示現するようになっていますので、方向を間違えてエントリーしますと、その都度証拠金だけ減らすトレードになりがちで、こちらもしっかりトレンドの出ている時間足を優先して売買し、一定の利益確定ができるタイミングでは欲張らずにしっかりリカクして前に進んでいくといったやり方が必要になってきているようです。 
6月が終わると今年も前半戦が終了することになりますが、やはり昨年に比べてかなり各通貨ペアごとにボラティリティが大きくなってきており、長い時間足で一定の方向感がではじめても迂闊に長くポジションを保有すると大きな含み損を抱えかねない動きが強まっているといえます。
また投機筋を中心とした市場参加者のポジションの傾きが激しくなった時のもその巻き戻しによる相場が反転が激しく起こるのが今年の特徴ともいえ、いつでも起こることではあるものの今年は特に注意が必要になってきているようです。
今年後半にむけてはこの傾向が得に強まりそうですから、うまくエントリーができたとしてもいかに利益をしっかり確保するかに相当気を遣う必要がありそうで、短時間のトレンドの変化をどう見抜いていくかということも強く意識していくことが求められそうです。
足元では国内の多くの個人投資家が売買するドル円にしっかりした方向感が感じられなくなっており、こうした状況下では相場が想定外の方向に動き安くなりがちですから、わからないときには安易にポジションを持たずに様子を見るといった用心深さが身を守ることになります。
儲かると確信できる時間帯だけエントリーすることも相場で生き残るためには重要な判断要素になるというわけです。
(この記事を書いた人:今市太郎
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