一目の雲を突き抜けるのはかなり難しそう

ドル円日足の一目均衡表をみますと、一旦雲の中に突っ込んだのに押し戻された状態で週明けはどこまで下押しするのか、が大きな問題になりそうです。

トランプの対中貿易発言がでてもその先が続かないのがここのところの動きですから、戻りは出やすい状況で、この材料だけで一方的に下落するともなかなか思えないことから、下値は短期的には買い場になる可能性もありますが、106円台中盤を下抜けてくるとまた大きく下値を試すリスクも残されており、慎重な対応が必要になりそうです。

107円方向でポジションを持った向きはまだ完全に投げてはいないものと思われ、相場が下抜けした場合には一定の損切から相場が走ることも十分に考えられますが、ここのところ下値は毎日切り上がってきていますので、ここから一気に反転上昇で週明けの東京タイムとなるとまた上値を試すことも考えられます。

テクニカル分析がぱっとしないのは上にも下にも行きそうだという話しかできないところでなんら断定ができないのは辛いものがありますが、現状では両方向考えている投資家が多く実際に動きはじめないとこの場では断定できないというのが正直なところであろうと思います。

結局月の後半までレンジ相場か

ドル円に関していいますと、上方向も下方向も大きく走り出す材料は見当たらずあくまで日々の政治状況で上下に振幅するだけのレンジ相場の時間帯が長く続く可能性が高まっていますが、今週に関していいますと12日の午前3時に3月のFOMCの議事要旨が発表になりますが、政策金利決定段階ではさほどタカ派的な雰囲気が感じられなかったFOMCが実は中では結構積極的に利上げの話がでていたということになるとドルはそれを足掛かりに買われる可能性もありますので、それなりの注意が必要になりそうです。

ただ、この手の話が飛び出して債券金利が上昇したりしますと米株が一段安になり結局ドル円は下げに転じるというなんとも情けない循環が繰り返される可能性もありますので、要注意です。一部の地区連銀総裁は、あまり拙速に利上げを行ってしまうと短期金利だけが持ち上がってイールドカーブが逆イールドに陥る可能性があるといった指摘もしていることからここからの利上げタイミングがどのぐらいのスピード感で実施となるか非常に重要な時期にさしかかってきています。

相場の状況をアストロロジーだけでは語りたくありませんが、ちょうどこの時期は水星の逆行時期にあたり15日までは動きがでても相場に方向感は示現しないと言われるだけに一定のトレンドがでそうになっても騙しに終わる可能性があることだけは認識しておく必要がありそうです。