FOMCの政策決定の発表を前にしてBREXITの交渉が進展したことからポンドが大きく買われ、ユーロも一旦は上昇したことから相場の動きがよくわからなくなりつつあります。
ポンド円やユーロ円がドル円を押し上げるような動きも見えたことからFOMCが終了するまでは明確な方向感がでないまま足元のような不思議な動きをする可能性が高そうです。
奇しくも21日は東京が休場となりますのであまり大きな影響が出るとは思えませんが、FOMCを受けた相場の動きが非常に気になるところです。
FOMC後の相場の動きに注意
今回のFOMCでは市場がすでに追加利上げを完全に織り込んでしまっているために、最大の焦点は新たなFOMCメンバーによる今年の利上げ回数へと移ってきています。
トランプの保護主義政策のおかげでコストアップインフレが避けられない状況になってきていますが、これに対応して利上げを急ぐ形になれば株式市場が嫌気して下落するのは目に見えており、パウエルがどのような判断を下そうとしているのかに注目が集まります。
既に米国NYダウは三角持ち合いを下抜けしてしまっており、20日のNYタイムでは一旦下げ止まってFOMCの結果待ちをしている状況ですが、仮今年利上げ4回といった内容が明確に示された場合かなり嫌気して売られることも考えられることから、FOMCの結果発表以降にかなり大きな動きになることも予想され相当な注意が必要です。
朝の3時ですから本邦の個人投資家にとっては迷惑な時間帯ではありますが、応分の動きをすることが予想されますので、無闇にポジションは持たずに結果を待ちたいところです。
NYダウが本格的に下落を始めると厄介な状況に
FOMCを受けて債券金利が上昇し、これを嫌気する形で米株が大きく売られる展開になりますと、ドル円は債券金利についていくのか株価の下落についていくのかが非常に気になります。
足元では米10年債の金利動向に連動する動きを見せ始めていますが、株価の動向に巻き込まれるリスクも十分に高いことからどちらにドル円がついていくかはまず確認してからエントリーすることが必要になりそうです。
シーズナルサイクルとしてはドル高円安の時期
一般的に年度末はドル円は比較的高く推移し、月初よりもドル高になって終わることが多いと言われます。ちなみに今年は3月月初のドル円が106.700円レベルでしたから足元の状況から見れば107円方向にどんどん買いあがるとは思えないものの107円に接近した形で月の取引を終える可能性はまだ残っているといえます。
但し米株はいよいよ2番底試しで下押しするかもしれな時間にさしかかっていますから単純にFOMCの利上げでドル高円安で月末を迎えるという話にはならなさそうな雰囲気も強まっています。
森友問題は佐川喚問が27日となりましたから、とりあえず今週は米国のFOMCの結果を受けた動きに収斂することが考えられます。
ドル円自体も足元では三角持ち合いを上抜けするか下抜けするかの重要なタイミングにさしかかっていますから、今晩からの動きには相当な注意が必要となります。
これで2018年も第一四半期が終わることになりますが、1月からの動きを見ていますとドル円は一貫して下げ相場が進んでおり、この流れはまだ止まっていないことがわかります。
ここから反転して上昇することができればまたトレンドに変化がでそうでえすが、ドル円を大きく上昇させるネタが極めて乏しいこともまた事実であり、今回のFOMCの結果を受けても事実売りとなる危険性は相当に含んでおいたほうがよさそうです。
新年度を控えて輸出勢は既に新しい年度のドル円の手配を進めているようですが、社内レートはかなり低下してきていますから107円台に再突入しても輸出勢が前倒しで売りで待ち構えている可能性も高く、実需面からみてもドル円は上値を相当抑えられやす時間帯さしかかってきています。
依然として戻り売りが優勢の相場展開に気をつけたい状況です。
(この記事を書いた人:今市太郎)