いよいよ今年のFX相場もお仕舞いに差し掛かってきており、すでに市場では来年のことが多く語られるようになってきていますが、今年それなりに利益が出てトレーダーの方はそろそろ本格的に税金の支払いのことを考えなくてはならない時期にさしかかってきています。
しかし来年はまた相場がどうなるかわからないし、できれば利益を来年に引き延ばしておきたいと思う投資家は多いはずです。そこで合法的に利益を先延ばしする方法を今回はご紹介しておきたいと思います。
今年の利益は今年利益確定した分のみ
まず基本的なことになりますが、今年のFXの利益というのは今年の中で利益確定したものだけになります。たとえば1000万円の非実現益が足元で発生しているポジションも年内にリカクしなければ今年の利益にはなりません。
したがって単純に利益を先送りしたいと思うのならば、先にいって同じ利益が確保できるかどうかはわかりませんが、とりあえずリカクしないでそのままポジションを持ち続けることがひとつの解決策になります。
単純ですが実に明快なやり方で、これは違法でもなんでもありません。株式でも含み益がでた状態で売却しなければ利益に税金がかからないのと同じです。
すでにでてしまった利益を来年に持ち越すなら両建てがお得
一方すでに利益確定してしまい、利益が大きく膨らんでしまったにもかかわらず、その利益を2018年になんとかして持越し、今年の課税対象額を減らしたいと思うのなら週明けから残りの5日間両建てを利用してみるのが一つの解決策なります。
最後の一週間ではドル円なら1円も動くことはないと思いますが、ユーロドルなどは年末決済でユーロ高になることが考えられますし、ユーロポンドなどは確実にユーロ高になることが見込まれます。いずれにしても動きそうな通貨ペアを選択し両建てにして相場が動くのを見守ることになります。
この時期暴騰や暴落は起きませんから、無闇にスプレッドが開いてしまい想定外の損失を受けることは滅多にありませんから、あくまで損失額を一応想定してロングとショートのポジションを同額設定することにします。
実は相場が上がっても下がっても損失がでたほうのポジションを29日までに終了させ、利益がでたほうのポジションをなんとか1月2日まで持ち越せば、損失がでた分はほぼ翌年に合法的い移動させることができるのです。
もちろんあまり多額な操作を画策しても相場が動く範囲が決まっていますから、いまからできるのはそれなりに限られたものになることは事実ですが、100万円の利益がでた人が10万や20万を移動させるのはそれほど難しい話しではありません。
こうしたトレードをする場合にはやはり勝手知ったる通貨ペアを利用するのが安全といえます。日頃やりなれないような通貨ペアや新興国通貨はさけて流動性の高い通貨ペアを利用するのがポイントになります。
人によってはすでに12月の初旬からこうした画策をして100万円以上の利益をまんまと翌年に移行させることに成功している達人もいますが、あまり早く行っても、今度は相場の方向が変わって利益がでていたはずのポジションがシュリンクして結局損失を招いただけといった笑うに笑えない状況に陥ることもありますので、やはり確実なのはクリスマス明けから最終日までのトレードを利用することです。
最終日のロンドンフィックスにはそれなりに相場は決済のために動きますので、例年の最終日の動きがどのぐらいになるのかを事前に調べておくことも必要になります。一見バカバカしい方法にも見えますが、実は利益移動という点ではこれがもっとも確実でむずかしくない方法となります。
利益がでたほうのポジションは閉じるタイミングを調整すると想像以上に利益がでることもありますので、今年の利益分の税金問題を真剣に悩んでいる方は検討してみてはいかがでしょうか?
(この記事を書いた人:今市太郎)