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動きとしてはたいしたものではありませんが、ドル円が続落し、とうとう主戦場が112円台に下がってきてしまいました。
東京タイムのはじめに日経平均が300円以上、上昇しても下落を始めてしまったドル円は、当初ロシアゲートの報道起因で下げているなどと言われましたが、この話は市場が始まるはるか前に報道されたものですから、東京タイムでぶり返すとはなかなか思えないものがありました。
かなり相場は下方向に向いて時間を使いましたから、ロンドンタイム以降にはそれなりの「ショートカバー」がでるかとも思われましたが、それもなく結局112円台半ばに定着する動きとなってしまいました。
その後NYタイムでは「London Fix」にむけて強力に売り込まれてしまい、結局112円割れの相場を見ることとなってしまっています。株とはまったく別の動きをしていると言ってしまえばそれまでですが、いよいよ相場の方向感がなくなってきている印象がかなり強まっていますし、それなりの大きさのドル円の売りが出始めていることも気になります。
東京タイムから下げ始めたことを思うとファンド勢が本格的にほどき売りにでている可能性は十分にあり、週明けの東京タイムでさらなる動きがでるかどうかが気になるところです。
かなり短い時間足で勝負するしかない
米国を中心としてファンドがお休みに入ろうとしているわけですから、本当は一緒に休むのがもっともいい売買の仕方になると思われますが、年末までにはまだ1か月半もありますから、ここでお休みとはなかなか行かないのも正直なところです。
このわかりにくい相場で生き残るのであれば、とにかく短い時間足で勝負するしかなさそうです。スキャルならすでに5分足だ1分足だと超短期での売買をされている方も多いと思いますが、まさにそれが正解のようで、そのぐらい短い足で売買していれば、たしかに大きくやられることはなくて済みそうです。
ただ、市場には不可解な売り玉も持ち込まれる状況で、短い足であってもその相場の動きを相当注視して取引しませんと、足元を救われるような動きに遭遇してしまいそうです。
とくに処分売りはチャートの動きとは全く関係なく登場してくることになりますから、何のロジックも通用しない動きになりやすく、十分な注意が必要になります。
売り方次第では110円台もありえそう
足元の投機筋のドル円ロングの保有枚数のレベルからいいますと、このほどき売りがそれなりにでれば111円を通り越して110円台まで下落するリスクは十分に考えられます。
困るのは為替が下がると株価がついてきたりすることで、相乗効果という形で下落が進む可能性がでてくることです。外国人投機筋が不在で市場参加者が激減する状況下では、相場はどうしても下げのリスクのほうが高まることになりますから、想像以上に下落してしまう危険性を常に意識しておく必要があります。
生保勢はかなりドル円の下値で買い意欲をのぞかせてきていますが、ここまでの下落でどれぐらい買い入れたかによっては、ここからの下落に買い向かう向きがかなり減ることも考えられますので、下値で買い向かいがどこまででるのかは落ちてみないとわからないというのが正直なところです。
すでに112円割れまで歯止めはかかっていませんから、さらに下値を試すことになる確率は依然高そうです。正直なところ年末に向けてここまでドル円の価格に調整が入るとは思ってきませんでしたが、これが現実ということです。
まだ今年は終わったわけではありませんが、この調子ですと107円から118.600円レベルの極めて狭いレンジで一年を過ごしたことになり、しかもこのレンジの大半は昨年のトランプ相場のときに1年分以上をやってしまった年だったことがあらためてわかります。
（この記事を書いた人：今市太郎）
