皆さま、FX取引で順調に利益を上げられていらっしゃいますでしょうか?
多くの個人投資家がかかわっているドル円取引は、週明けこそ勢いがあり、115円越えかと思わせましたが、実は上値がめちゃくちゃ重く、明けた火曜日の東京タイムはどれだけ日経平均が上昇しようともドル円は114円台にさえまともに戻れない始末で、ロンドンタイムに入るあたりでやっと114円に戻るという動きを示現することになりました。
これだけ長い時間114円台が重いことを見せつけられると、インターバンクといえども戻り売りに専念したようでこの神経戦にまんまとひっかかった模様で、結局113円台後半にショートがたまり過ぎで一旦「ショートカバー」で114.334円台まで戻す展開となってしまいました。
しかし「ショートカバー」で戻しただけで積極的に上値を試す展開でもないことから、またNYタイムにはずるずる下がり始めるという動きで、6日とほどんど同じような下落をたどることになります。ただ、今回の押しはそれほど深くなく徐々に下値も堅くなってきていることがわかります。
あとからチャートを見て解説するほど簡単な話はありませんが、結局下値では相当な買いのリーブオーダーが残っていることから、まず下げたら買ってみて、114円台に入れば一旦リカク。
逆に114.500円を越せないとみれば上値を逆張りにして下落を待つという、上下逆張りを延々と我慢してやり続けることがもっとも利益がのる売買になりそうで、果たしたこれがいつまで続くのかが問題になりそうです。
三角持ち合いをごく近い将来上下に抜ける可能性
11月に入ってからの相場を見てみますと、1時間足では狭い「三角持ち合い」を形成しており、早晩上か下方向に抜けていくことが予想されるものの、日を追うごとに値幅が狭くなり、非常にやりにくい相場が続いていることが一目みてもすぐに理解できる状況です。
ドル円については市場での注目度が低いことから積極的に売買されていない雰囲気も漂ってきますが、東京タイムで膠着し伸び悩み、ロンドンタイムでいったん抜けるもののNYタイムでは押し戻されるという繰り返しが一体いつまで続くのかが気になるところです。
昨日あたりの東京タイムの上値の重さたるや秀逸なものがあり、これはもっと深いところまで押す可能性があると市場参加者のだれしもが思ったでしょうが、実際には押し目はそれほど深くなく、先週の雇用統計の下値にすら届かない堅調さを示現しています。
下値が堅いから上方向にいくかどうかはまだまったく断定はできませんが、そうこうしているうちに感謝祭の休みに突入してしまいますとドル円にかかわっていても大して利益にありつけない感じを非常に強く受ける次第です。
日柄調整というのはよくある話ですが、もっとも市場参加者が利ザヤを稼がなくてはならないこの時期にだらだらして調整が続くのは非常にやりにくく、11月末を意識して米株や米国債利回りが利益確定の動きを見せていることもドルを圧迫している要因とみられます。
あれ?これで年末相場お仕舞いかよ?と思われる方も多いと思いますが、どうも今年はそうなる可能性もかなり高く、想定外の暴落でもないかぎり結構利益確保の場が少ないことになるのかもしれません。
ドルが強い動きにならないからユーロドルも中途半端
さて、三尊天井を明確に下抜けしているユーロドルのほうは、ロンドンタイムには1.15台半ばまで下落していたものの、1.15台後半まで戻しており、こちらも一気には下落しなさそうな微妙な展開が続いています。
投機筋はやはりユーロドルの下落を期待しているようで1.15割れはもちろんのこと、現在1.12台後半にいる200日線までの下げの可能性を指摘する向きもいることから、ここからはドル円ではなくユーロドルが市場の中心になるのかもしれません。
どうも勢いがつけられない相場ですが、とにかく焦らずにできる範囲で積み上げていくことを考えるしかなさそうな状況です。
(この記事を書いた人:今市太郎)