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超バブル相場でのFX取引の注意方法

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米国の株式市場の異常とも思える上昇継続相場に連動するかのように、総選挙を控えた国内の株式市場も外国人勢がいきなり資金を投入して日経平均を上げる動きに出ており、とうとう日経平均は1960年以来の「14連騰」というすさまじい上昇を示現することとなりました。
ただ、ここ数日は引け前後に「GPIF」と思しき準公的機関が買いを入れて連騰を支えていることもわかってきていますし、かなり作られた現政権サポート相場の様相を呈していることは間違いありません。
しかも自民党の勝利期待よりも、米国の減税期待などでの上昇のほうがより顕著であるというなかなかわかりにくい相場状況で、これがどこまで続くのかは明確にはわからないところにさしかかってきています。
週明け自民党の勝利でさらに連騰が続く可能性もありますが、ボリンジャーバンドでいえば日足でも+2σの外側で取引がされている状態ですから、これが長く続くとは到底思えず、一旦1σのあたりまで戻ることになれば少なくとも日経平均は2万1000円を割り込む程度の調整が週明けに入ることになりそうで、上昇についていかなかったドル円もなぜか下落には連動するリスクを考えておく必要がありそうです。

気をつけなくてはいけない市場の心理

FXコラムなのに株式市場のことばかり書いてしまいますが、こうしたじり高継続相場は市場参加者のほとんどができるだけ尻尾の先まで利益を確保したいと思って、欲に駆られてリカクを毎日とどまっているのが実情です。

ですから、ひとたび相場が崩れ始めると疑心暗鬼になり一気に売りがかさんで、最近でいうとビットコインの大きな崩れに近いような現象を引き起こすことがある点には相当な注意が必要になります。
もちろんその途上で押し目と見て買い向かう向きもでてきますから、一直線に下落しないことも多いわけですが、7割から8割方ロングで形成されている株式市場の異常な上昇相場は為替と違って、誰かが儲かると誰かが損するという市場ではありません。
相場が大きく下落すれば、買いを入れていた市場参加者全員が損をする相場であることから危機的な市場心理状態では暴落を引き起こしやすく、東京タイムではドル円がそれに巻き込まれる危険性がかなり高いということは常に意識して、ストップロスをしっかり入れるといったリスク対抗策を進める必要があります。
スペインカタルーニャ地方の政治的な混乱だけで、あっという間に日経平均が200円以上下落したのを見ますと、たいした材料でなくても売りが売りを呼ぶリスクは相当高まっていることがわかります。

米株式市場に比べると日経平均の上昇は脆弱

80年代後半、国内でバブル相場の好循環による絶頂期を迎えていた時期にはサラリーマンを中心として所得が上がり、多くの企業が本当に絶好調の決算を続けて社会全体が明らかに潤っていた雰囲気は少なからず漂っていたといえます。

しかし56年ぶりといわれる日経平均14連動の足元の相場状況は、確かに株価こそ上昇していますが、周りを見渡しても景気がそれを裏付けるように上昇しているようには一切見えず、非常に作られた相場の印象が強いのが印象的です。
現在ドル円にもっとも連動性が高いとされる「米国の10年債利回り」は上昇しても非常に軽微なものにとどまっています。
米国債券市場はより冷静に経済の先行きを見ていることから、米国の景気は後退局面に入るという見通しが強く、どれだけ株価が踊ってもドル円はまったくそれに追随しないという、これまでにない相場展開が続いている状況です。
111円台に比べればここ数日でドル円も2円程度は上昇していますが、レンジの範囲内の話で株式に巡って来ている超バブル相場の恩恵はほとんどFXにはもたらされていないことがわかります。
また米国株式市場は確かに「BIG5」のように市場を先導していく時代をリードする超優良企業が存在していますが、国内の株式市場におけるファストリやソフトバンクなどの上昇は必ずしもそうした企業の動きとは異なるものがあり、ファナックがAIで多少は貢献していますが、日米の株式市場の状況も相当異なり日経平均は明らかに米国の株式市場に比べると脆弱であることも気になります。
つまり単に高くなりすぎている米国株式市場の代わりに外国人投資家が一時的に相対的割安感のある日経平均に資金を投入して、相場を吊り上げるのに一役買っているように見えるわけです。
となるとNYダウよりも反対売買でリカクが出やすくなり、今の浮かれ相場もそう長く続かない危険がさらに高まることになります。

株価上昇の連動期待でドル円を買うのは相当注意が必要

日米の株価が大きく上昇するとなると、ドル円も年末にかけては少しは上昇するであろうという淡い期待が高まるところですが、すでにここまで上昇している株価に為替が連動していないわけですから、あまり期待しすぎてロングを仕込んでも大きな利益に繋がらない可能性もあることだけは一応認識しておくべきであろうと思います。

また反転して株式相場が意外な下落へと動いた場合では、ドル円も下落にだけは連動するリスクがあり、ここからは好況な金融市場の状況に迂闊に踊らされないようにすることが重要になりそうです。
浮かれてFXでポジションをとることは大きな怪我のもとになり、かなり難しい相場状況が続きます。
(この記事を書いた人:今市太郎
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