読み込み中...
「ドル高はアメリカの政策相場ではないか？」と4月から訴えてきたのですが、結局は、ドル安というのは冬場のアメリカの景気低迷を受けて「単に経済が弱いということからドルが弱かったのではないか？」という考え方に移行をしています。
ただ、もちろん、アメリカ政府や「ＦＲＢ」が意図的にドル安を演出していた可能性もぬぐえないとは考えています。ドル高になればどうなるか？といえば、FXの世界では新興国通貨の下落ということが真っ先に浮かびます。
ところが、私の目に触れる新興国通貨は、みなテクニカルが買いに転換したというコメントばかりなのです。この人たちは、何を基準にテクニカルを語っているのかさっぱり理解できません。
私の手法の基本はここで記している通りになります。今回は、ドル高で起こることやその可能性についてお話をしたいと思います。
トランプの減税法案はおそらく成立するだろう
就任当初から懸念材料であった、トランプの法人税減税法案、いつも通り、院内総務が20パーセント前半での可決を目指している、とコメントをしていましたので、通ると思っています。院内総務は、通るだろうと、楽観視をしていますので、個人的には通ると思っています。
そこで起こることというのは、仮にドル高路線に復帰した場合、株価はドル高なので下がりますが、そこに法人税減税が決定した場合、株価はどうなるでしょうか？
ドル高は株価の上昇阻害要因になりますが、法人税減税は、ドル安よりも確実な企業増益の確約手形みたいなものです。なぜなら、ドル安によって工場での原料素材の値段が下がるのは当然の経済論理になりますが、確実に下がるとは言えません。
このところの天候不良等によって品目によっては原料素材でも上昇しているものもあるからです。ところが、法人税減税はそういった条件なく、一律に確実に税金が下がるのですから、強力な材料になります。
北朝鮮問題の解決になる？
いままで、ドル安だったわけですから、ドルをもっていれば、投資家は損をしたわけです。加えて、ドル金利が低いのですから、ドルを保有していることは不利な点が多かったのです。ですから、通貨の世界では新興国が買われたのですが、ドルが復活するとなると話は別です。
ドル高になり、アメリカに資金が集中してくると、債務上限などの予算問題を抱えるトランプ政権にとっては、金銭的な余裕ができます。つまり、アメリカの投資が集中し、自動的に税収があがる見込みになります。
つまり税収を背景に北朝鮮に対しての制裁、圧力、軍事力の選択肢が増えることになります。そして、北朝鮮はこのFXコラムで強調したように、アメリカの姿勢を常にみています。アメリカの経済指標がいいときにしか暴発をしません。今度は月末の「ＧＤＰ」ですね。
アメリカの経済力が強くなると北朝鮮は黙る傾向にあります。アメリカの経済が拡大することが北朝鮮問題の解決の早道になると思います。また、トランプの11月訪日は何を意味するか、をよく考えてください。戦争を始める前に敵国の近くの訪問を常識で考えてしますか？バカバカしい。
世界の基軸通貨の方向が変われば、相場の方向も変わる
ドル安からドル高に転換する場合、もっとも激しいお金の流れは、ドル安下では先進国から新興国にお金が流れ、ドル高に転換をすると逆向きの流れになります。
4月から新興国がよかったのはその恩恵を受けていただけの話で、今後はよくないです。金や原油などの価格もドルの価値が復権すると、下落します。
仮想通貨も下げがとまらないらしいですね。当たり前の話です。本当の通貨ドルが復権をしているのに、ビットコインなど、所詮、仮想なのですからリアルのドルを買うのが投資家が買うのは当然の話になります。
ただ、「日本円はドル高だから円安ではありません。」あくまでもドル円は「アメリカ3.0＞日本2.5」の流れの中にあるのです。
つまり、今は、ドル高で本能的に円安になっていますが、「世界的なドル高、円高」になると考えています。また、二週間くらいかかるのか、とも考えています。
（この記事を書いた人：角野 實）
