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東京タイムは海の日のお休みということでほとんど動きのなかったドル円ですが、NYタイムにドル円もユーロ円も上昇の兆しがありましたが、結局ユーロドルの堅調な動きから見てもドル安傾向は明確で112.800円レベルまで上申したもののドル円は結局反落になっています。
冷静に考えてみれば円高の材料はないはずなのですが、とにかく米最金利がまたしても頭を抑えられている状況ですから、ここに変化がでない限りはドル円も大きく戻れない状況になっています。
また113円台のポジションを損切りせずに相場が回復するのを待っている層もかなり多く存在しているようですから、ここから大きく戻ることはどうも考えにくい状況で、経済指標や「中央銀行」の政策発表などで相場が大きく動かない限りは足元の動きに変化が見られない可能性が高まりつつあります。
20日のECB理事会に期待する向きもいるが・・
今週は20日に「ECB理事会」があることから、ここで出口の話がまた顕在化してきますと欧州の債券金利上昇から米国の債券金利も再び引っ張られて上昇することになれば状況はかなり変化するものと見られます。
しかし今年は「ドラギ総裁」はジャクソンホールに出席するとされているので出口に関して具体的にほのめかすことがあるのは8月後半という見方もあり、過大な期待をするのには無理がありそうです。
米国10年債の金利推移状況を見ますと7月初旬に一旦上昇過程に乗ったものの、その後は下落が続いており、このままの状況ではドル円が上昇するようには見えないものがあります。
単純に日米金利差だけで語れないのが為替の難しいところでもあるのです。米国は決して「インフレ」が期待できる状況でもないし、経済も「FRB」が楽観視するほど債券市場は先行きをよく見ていないことが非常によくわかります。
市場に変化が見られないのは2007年のサブプライムのころに酷似
米国の株式市場をとりまく状況はかなり悪化しており、大幅下落に対する外堀が埋まりつつある状況といえますが、株式相場事態はどこ吹く風でじり高継続しているのは2007年「サブプライムローン」の問題が顕在化したときにも相場がなかなか下がらなかったころに酷似し始めています。
おそらく過去の動きに習えばこのまま下落の気配もないままに8月に突入していくことになるのでしょうが、変化は突然現れることになるのが世の常ですからいきなり流れが変わることに相当注意していく必要がありそうです。
米国の自動車「サブプライムローン」の貸し倒れ状況や学士ローンの焦げ付き、ならびに不動産価格の都市部での猛烈な上昇などを見ていますと、金利が上がってこれまでと同じようにしていられるはずがないところがかなり明確になってきており、妙な株式相場の楽観論がいきなり変化するリスクはまだまだ残されています。
ここからの相場の見立てはかなり難しくなりつつありますが、とにかくよくない方向に相場が動く可能性について常に意識しておく必要がありそうです。
これまでかなり暴落の瞬間をチャートの前で目の当たりにさせられる経験をしてきていますが、正直なところチャートと向き合っているだけでは地殻変動を捉えることができませんでした。
なんかおかしいというのは逆に相場の雰囲気の問題でチャートやオシレーターツールなどから察知することはできなかったのが事実です。したがって相場に接していてどうもおかしいと思ったときは無理してポジションをとらないなどの自己防衛策をよく考えておく必要がありそうです。
理不尽な動きをする相場に無理に参加して余分な損失を被らないためにも、納得がいかない状況では様子を見ることも夏の相場では重要です。そもそも膠着感の強い相場のときは儲かることも少ないですから、冷静に見続けることで市場に参加するという姿勢は結構重要です。どうやらそんな7月の後半相場を迎えつつあるようです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
