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8日の「Super Thirsday」を通過して、いよいよ週明け「FOMC」の利上げ決定待ちの状況になりつつありますが、どうもファンド勢はそれ以降相場に異変がでないかどうかをそうとう気にしているようで、多くの金融市場で様子見から手仕舞いの状況が継続しているようです。
ドル円もNY市場では大きく値をあげましたが、株式市場の下落でほぼ全値戻してNYタイムを終えようとしています。
都合4回目の利上げ後相場に変化がでるかに注視するファンド
これまでの米国金融市場の実績から言いますと、合計3回目までの利上げにはほとんど株式市場は反応しないものの、4回目以降にはそれなりに市場に変化が見られたことから多くの市場参加者が6月の「FOMC」利上げ以降の相場の状況に注目しているといわれています。
とくに債券市場関係者は利上げ後の相場にかなり否定的であり、これが長期金利の上昇を阻むかなり大きな原因になってきていることは間違いありません。
今回の利上げにより短期金利はそれなりに上昇するものと思われますが、「中央銀行」がコントロールしきれない長期金利についてはさらに下落を続ける可能性も多く、長短金利スプレッドに不均衡が生じれば株価の大幅下落につながるだけに多くのプレーヤーがポジションを手仕舞って様子見に転じるのもわからないではない状況です。
市場に長くかかわっているものほど異変を感じている可能性
株式市場だけがじり高を続け、債券市場が猛烈に先行きに慎重な姿勢を示している足元の相場ですが、おそらくどちらかの見立てが間違っているものと思われ、長く市場にかかわっている者ほど足元の市場の異変に気がつき始めている可能性が高くなってきています。
国内では「FOMC」を通過していよいよ日経平均2万円の足場固めといったかなり楽観的な見方もではじめていますが、110円台のドル円相場で2万円まで日経平均が戻っただけでもある意味画期的な状況で、ここからの日経平均の上昇はどう考えてもドル円がドル高にならない限り、自律的に上がることは想定しにくいのが実情です。
むしろ株と為替の相関性が崩れていることのほうがよほど心配な状況であり、これまで金融市場にほとんど興味のなかった輩が楽観的に相場に参入してくるようであれば、いよいよ上昇の終焉が近づいていると見るべきでしょう。
暴落タイミングを当てるほど難しいことはないが・・
ここからは個別のトレーダーごとの相場へのかかわりへの考え方次第になりますが、パッシブな発想で言えば暴落につかまって無闇に証拠金を減らさないことが重要になると思われます。
さらにそれよりもアクティブに考えれば暴落を絶好のチャンスとして利益を確保する手段につかい、相場の下落で一儲けするというのもひとつの方法になります。
私の場合相場の下落で過去にもかなり効率的に利益を確保する機会に恵まれていますので、どうしても暴落、大幅下落というのは投資のタイミングとして捉えていますが、株式投資に傾注するファンド勢は暴落時が絶好の買い場と考えていることから、現段階では資金を市場から引き上げて暴落を待っている可能性がありそうです。
どちらも暴落を利用した投資法ではありますが、こと為替に関しては上昇3ヶ月暴落5分といわれるぐらい大幅下落時の売買は効率のいいものになりますので、これをめがけるかどうかにでここからの相場のエントリー法やタイミングもかなり変わってくるものと思われます。
暴落に乗るのであればここからは一定の仕掛けをつねにしておく必要もでてきます。これから夏に向けての相場はどういった形で利益を上げていくかを真剣に考えるタイミングにさしかかってきているようにも見えます。
15日までは市場参加者も減少することが予想されますので、いくつかの具体的なシミュレーションも考えながら夏の相場でのサバイバル方法を検討していきたいところです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
