さて、期末に向けて材料が目白押しの状態です。「FOMC」から週末は「G20」、イギリスの離脱通告から重要な節目であろうとなるイベントが続出になります。こういう場合はどう考えればいいか、を考えていきましょう。
トランプ政権
人事がこう着し、何も成果を出していないと批判されるトランプ政権ですが、個人的には今までも少数精鋭でトランプ氏は事業を運営してきたし、決定権はすべて彼がやってきたのですから本人は何とも思っていないでしょうが、システムが彼にあっていないだけの話だろうと思います。
ただ、更迭された人たちを、今はかばっていますがおそらく政権が行き詰ってきたらまた彼らの悪口を言い始めるのは誰もが予想できることですし、今は、オバマ前大統領の悪口を言っている状態であろうということです。
トランプ政権のやりたいことは、小さい政府、軍拡です。これは、おそらく間違いないでしょう。つまり、今の株式市況の高騰というのは財政拡大を目して高いのですが、実際、政府の支出拡大などはそれほどない、と見ています。
つまり財政拡大期待から株は活況を呈していましがその目論見が外れたら、どうなるか、だけの問題です。
G20は?
トランプ大統領の意向が鮮明に声明文に反映をされるように雲行きです。ここで決まったことは5月の「G7」サミットに送られ決定されるのです。
サミットという本番を前に協議をする場で材料がない場合は重要視されるのですが、今回の内容に関してやまさしくトランプショーになるような感じであり、新鮮味がないように感じます。
FRBの利上げ
ほぼ、報道通り、利上げは決定すると思います。私が再三指摘をしたように、「イエレン議長」は自分の言ったことを実行しているだけでウソは言っていません。
雇用の数字が安定したら利上げする、と言った通りにすることでしょう。間抜けなアナリストが利上げ幅0.5とか言いださないだけ今回はまし、だと思います。
商品市況悪化
通常に考えれば、原油や金などの商品市況は高すぎます。3/9に急落しましたがこんなものまだまだ足りません。オペックの減産で価格が上昇するなんて間抜けなことを言っていた連中は顔が青ざめるのは近い将来になると思います。
上がるわけがないのに、上がってしまった咎めは大きいでしょう。きのうの商品相場の戻りは鈍くてお話にもなりません。
ヨーロッパさまざま
景気下振れリスクの後退によって、金利が上昇をしています。最悪期は脱したように見えますが、この後、選挙やイギリス、ギリシャ問題と続きます。
選挙に関しては世論調査が役に立たないのがアメリカ大統領選挙で証明されましたし、イギリスは予見されること、問題はギリシャでギリシャが借りたお金が返せるわけがありませんので波乱必至でしょう。
通貨安の恩恵が受けられないギリシャが返せるとは思いません。また、潰れる、潰れないで議論をして、結局、救済のドタバタは面倒くさいとしか思えません。
まとめ
一番、忘れてはならないのが、今は期末、年度末ということです。日本の状況はマーケットにおいて、期末に向けて、シャチかクジラかわからない株価押し上げ政策が出てくることを忘れてはなりません。
5月には株を売ってねていろ、との格言通り、サミットで新年度の方針が決まって各国で批准されるまで安値をつけることがわかっていれば、私が年初から示したように今年の場合は3月から連休前までに高値をつける、ということを忘れてはなりません。
その場合の為替相場は、この時期は毎年、為替相場と株式相場の順相関が崩れ、円高なのに株価は上昇するということです。この材料が多いときの基本は、毎年の流れを観察することです。
毎年、年初に高値を出して1月の下旬くらいから2月の中旬にかけて安値を出し、3月の初旬にもう一度押し目を作る、というパターンを心得ている人にとってはかんたんなことでしょう。
ただし、株価の動きは上記のような感じになりますが、為替相場は「レパトリ」によって円高になる傾向が強いということです。今回は前回、しばらく118円程度まで円安になるだろうと予想をしましたが、あまり自信はありませんが、戻りいっぱいだろうと考えています。
戻り売りと押し目買いの区別がつかない方のために書いて置きますと、ダウントレンドの中の高値を出すことを戻り売りといい、アップトレンドの下げを押し目といいます。
つまり、私が戻り売りということはダウントレンドの中のあくまでも今回の115円は戻りの一環であって円高方針には全く変化がないということです。