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為替市場はどうも材料を見失っているようで、ドル円などの下げはもっぱらポジションの調整によるものという印象が強くなっています。
相場の動きに関しては後講釈でいろいろな話がでていますが、115円を試しにいってみたら結局上値をブロックされて利益確定やらストップをつけた下落などで気がつけば112円台に下落というのが事実のようで、特別大きな売りトレンドがでているわけでもなければ上昇のトレンドも出ていない状況で、レンジ相場らしい意味不明な上下動が継続中です。
しかし一方でNYダウのほうには明確な上昇トレンドが出始めており、一部の市場関係者からは既にトランプ相場第二幕が始まっているのではないかとの見方も出始めています。
ほとんど目新しい政策がでてきているわけでもないのに第二幕が始まるというのもかなり意外感がありますが、相場は先に織り込むものですから十分にありえる世界ともいえます。
トランプ相場第二幕でドル円上昇するのか？
日経平均はドル円のご相伴ということでまったくぱっとしない動きが日々継続中ですが、NYダウのほうはどうも明確に上昇トレンドが出始めているようで、本当にこのままさらに上がるのか個人的にはかなり疑心暗鬼ではありますが、世界的な株式市場の中では唯一といっていいほど調子のいい状況が続いているのは事実です。
金利が高いのが株価に影響を与えそうな嫌な予感はしますが、長短金利の変動を示すイールドカーブは比較的健全に長期もので上昇する形をとっており「FRB」が短期的に利上げを重ね、このカーブがフラット化するようなことがなければ当分株式市場が暴落するようなことはなさそうな状況となってきています。
米国債イールドカーブ Data FT
しかし、ここで問題となるのはドル円が昨年11月のトランプ相場第一弾の上昇時のように株価と連動して上げに行くのかどうかで、少なくとも3月一杯まで上昇の波に乗れないと当分115円を挟んだレベルで相場が停滞する可能性もでてきそうです。
ドル円の日足チャートを見てみますと、例年投資の世界では言われているハロウィンのことにロングを仕入れて4月ないし5月までには売却してしまうといったサイクルは今年もなんとか継続中ではありますが、正直なところ昨年の12月までに半年分を前倒しで刈り取ってしまった感も強く、大きくスイングトレードでとっていくこと自体に無理がありそうな雰囲気がかなり漂いはじめています。
日足ベースでは200日移動平均栓よりも上を相場が走っていますから、決定的に下落トレンドが出ているわけではありませんが、短い日数で上下に2円以上動いてしまいますとさすがにひっかかる可能性も多くなり、見ている以上にやりにくい展開が続いています。
米国の税制改革待ちで週明けも緩慢な動きか
週明けの為替市場もすばらしく動きそうな材料が見当たらない状況で、現在の延長線上の動きが継続しそうです。28日に米国で予定されているトランプ大統領の議会証言まではこれといった材料がありませんが、逆に期待で再度買いあがる可能性は残されています。
また前の週まで異常とも思えるボリューム設定がされていたドル円114円、114.500円、115円あたりのオプションがほとんどエキスパイアされていますので週明けは比較的上昇しやすい地合は確保されそうで、一般的なレベルでの相場の上下は期待されます。
大きく儲けがでた後というのはなにか手持ち無沙汰な感じがしてどうポジションをつくるか焦り勝ちになりますが、あまり無理をせずとれるところをしっかりととっていくといった余裕のある感じで攻めて行きたいところです。
毎回ご紹介しているドル円の月足でいいますと実態線がまたしても20ヶ月移動平均線を割り込むレベルに下落していますので果たしてあと10日あまりでこの20ヶ月移動平均よりも上で相場が2月を終えられるかどうかが改めてポイントになりそうです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
