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1月の相場がとうとう終了することとなりましたが、結果は4年連続の陰線引けということになり今年も1月は円高で終了です。
しかもこのコラムで毎回注目しております、月足の終り値は20ヶ月移動平均線のある113.698円レベルを完全に下抜けてしまい11月のトランプ勝利から突然はじまった上昇トレンドはとうとう月足レベルでも昨日で終了したことが明確になりました。
チャートにしたがえば2月のドル円は戻り売り月間ということになってしまいます。
ついに登場したトランプ対円口先介入
トランプ米大統領が製薬企業との面談で「中国や日本などが通貨を切り下げてきた」と言及したことが報道されるやドル円はみるみるうちに下落をはじめあっという間に1.3円ほどの下押しを示現することとなりました。
112.500円にあったとされる準公的機関の買いは既に姿を消しており、113円が割れてからは112.500円を下抜けるまでにはそれほど長い時間はかからず112.071円が底値となる大きな下落をしてみせる結果となりました。
午前2時過ぎには113.327円まで「ショートカバー」したものの、結局112円80銭台で1月の相場を終了することとなってしまいました。冷静に考えて見ますと日経平均の株価を完全に操作しているのは日銀ですし、「マイナス金利」の維持や中期債までの「ゼロ金利」釘付け政策を完全実施していることが結果的に日米の金利差を明確にしており、円安誘導であると言われても仕方ない部分があることは事実です。
トランプがあながち嘘を言っているというわけでもないところがなかなか辛い部分ですが、「FRB」の後をついで日本が「中央銀行」バブルの延命に寄与してきたことは事実であり、トランプ政権ではこうした暗黙の了解といったものが一切なくなることを暗示させるような展開となってきています。
2月10日はさらなる下落に備えるべき
いよいよ2月10日は日米首脳会談が開催されますが、もはや確実に円安誘導についてトランプが脅かしにかかるのは間違いない状況であり、しかも通常ならば外部には出てこないような話しをトランプが漏らし始めることになればこの日がドル円の大幅下落日になるリスクはかなり高まるものと思われます。
また、日銀の金融緩和政策自体を為替操作と認定するような動きになった場合果たして「黒田総裁」はどうすることになるのかが大きな問題になってきそうで、2月のドル円相場は想像を絶するほど下押しする可能性についてもあらかじめ覚悟をしておく必要がありそうです。
トランプ当選の昨年11月9日から同年12月15日の118.665円までの半値戻しにあたるのがちょうど110円レベルですから、最悪ここまでの下落は十分にありうるものと覚悟をしておくべきではないでしょうか？
トランプにとって大統領令の連発とともに金のかからない政策となるのが為替に関する「口先介入」ですから、ユーロと円に関してはこれからもますます「口先介入」を続けることが予想され、ドル円の上値は相当限定的なものになりそうです。
NYタイムにおけるドル円のロングはできるだけ控えるのがお勧め
トランプ自身がツイッターでつぶやくのが多くなる時間帯とトランプ関連の報道が集中するNYタイム早朝の時間帯はとにかくドル円ではロングを無闇に持たないことが冗談ぬきで重要になりつつあります。
また下落した際には底値で買いをもって我慢していますと、投機筋しか出てこない相場であるため、必ず下がらなくなった段階で毎回70銭程度の大きな「ショートカバー」がでており、ここ2日でも3回以上のこうした「ショートカバー」を利用して利益を確保することができています。
ただ下落から大きく跳ね上がるまでには日によっては5時間以上時間がかかることもありますので相当な忍耐力を伴う売買になりそうです。できることなら戻りを期待することよりも先に下落の局面で利益をとれるようにしていくことを考えたいものです。
いずれにしても相場をよく眺めていれば意外な利益機会にありつくことができるのもまた事実となってきていますので、落ち着いて思い込みを捨てて短時間で勝負をする売買スタイルを模索することが大切になりそうです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
