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結局クリスマス前には株も為替も相場が大きく走ることはありませんでしたが、26日は米国ではクリスマスの振替休日ながら翌日の27日NYタイムからは実質的に新年度入りということになり、いきなりスタートダッシュをかけてくる可能性が高まります。
ロンドン勢は27日もボクシングデーでお休みとなりますから28日からがスタートと言うことになりますが、週明けからの実質3日ないし4日で大きく相場を買い上げてくるのかどうかに注目が集まることになります。
新年度入り大きく踏み出す投機筋やインターバンク
ほとんどの欧米系の会社はカレンダーイヤーがフィスカルイヤー（財務上の会計年度）となっていることから１月というのはまさに新年度入りとなります。
また株も為替も28日以降は翌月回しになりますから、実質的な新年度入りということで勢いよく相場を動かしてくるのが例年の動きとなります。
但しこうしたスタートダッシュが買いから始まるのか売りからはじまるのかは別問題ですから、週明けの動きがどうなるのかはしっかり見極めて売買をしていくことが重要になります。
今年儲からなかったファンドマネージャーは既に退場
今年儲からなかった「ファンドマネージャー」は最後まで利益のかさ上げをするためにがんばったことと思われますが、新年度入りということで今週からのタイミングではもはや儲からなかった一団は解雇されてしまいますので、登場いしなくなります。
したがって相場も12月初旬からの買い上げが続くのかどうかはわからなくなると言えます。
株式市場では年内最後の取引日にむけて株価が上昇する掉尾の一振と呼ばれる状態が示現することがありますが、米系ファンド主体の為替相場が果たしてそうした動きを継続するのかどうかがかなり注目されることになりそうです。
日足のチャートで見ると微妙なドル円
さて、チャートを確認してみますと、日足の21日ボリンジャーバンドを見ると、プラス1σぎりぎりのところでドル円はホバリングしていますので、これが一旦下抜けるとなると、ちょっと上伸の動きではなくなる可能性がでてきているといえます。
また週足のボリンジャーバンドで見ますと相変わらず＋２σのあたりをバンドウォークしていることがわかりますが、さすがに先週は11月9日からの連続陽線が一旦陰線へと変化していますので、流れが変わる可能性もでてきているといえます。
ただ、週足で見るとまだ若い相場ですから一旦調整が入ってもさらに上昇する力は残されており、これで上昇がおしまいとは決していえない位置にあることがわかります。
さらに月足で見ますと11月末にぎりぎり20ヶ月移動平均線の上に出たドル円の相場が明確に上抜けした状態を保っており、月末に114円台中盤を下抜けしない限りは依然として押し目買いの上昇トレンドであることがはっきり認識できます。
このように時間軸によっては買いのエントリーが微妙なものも現れていますが、長い時間足の相場ではまだまだエントリーできそうに見えますので、慌てず落ち着いて売買をしていくことが重要になりそうです。
年度末･月末需給にも注意
冒頭にも触れましたが欧米勢は年末がとりもなおさず年度末にもあたることからレパトリエーションなど独特な需給がでることもあり、いきなりドル円が31日などにむけて買われるといったことにも注意が必要になります。
ドル円に関しては12月の早いタイミングでそうしたニーズは消化済みと思われますが、ユーロドルはぎりぎりまでこのようなフローがでることがあり、ユーロ円が上昇することでドル円に影響がでることも十分に考えられます。
年末特有の動きの多くは「London Fix」にあわせて深夜の１時ごろに突如として示現することになりますから、この時間帯は気をつけることをお勧めします。
（この記事を書いた人：今市太郎）
