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11月30日のドル円は「OPEC」の原油減産を好感する形で大きく上昇し、なんと114円台を突破する動きとなりました。一旦は上昇が終息するかに見えたドル円相場ですが、やはり年末まで大きく走り始める可能性が高まりつつあります。
「OPEC」の決定があったとはいえ、よくぞここまで上げて月末を終えることができたという展開で、ここからどこまで上昇するかが注目されます。
まさかのNYタイム終わり値月足20ヶ月移動平均線超
今回もっとも驚かされたのは、113円を越えてあっさりドル円が114円台に到達してしまったことです。しかも今月は難しいかと思われた114.300円レベルを超えて114.400円でNYタイムを終了したことで、実に9ヶ月ぶりにトレンドが明確に上昇へと転換したことになります。
確かにチャートを見ていただけばおわかりのとおり、まだ抜けたばかりであり、騙しの可能性も残りますが、ここからはさらに上昇する動きとなってきていることがわかります。
改めて20ヶ月移動平均線を下抜けない限り押し目買い継続
これまでは円高に向けた動きにおける一時的な戻りを試す展開とみられたドル円ですが、今回月足の20ヶ月移動平均線を明確に超えてきたことで、投機筋の単なる買い上げのみならず、相場の流れ自体がドル高円安へときりかわってしまったことがわかります。
もちろん2017年1月20日のトランプ政権誕生後ドル高に明確なけん制がでるようならば、再度円高へと転換する可能性も残されてはいますが、このラインを下抜けない限りは戻り売りは完全に封印し押し目買いを継続させていくことがお勧めとなります。
年間までまだ1ヶ月～どこまで上昇するかが大きな注目点
もう今年もお仕舞いという感じが強いのがFX相場ですが、よくよく考えてみればクリスマス休暇をとらない我々にとっては丸々1ヶ月相場が残されていることになり、ここからどこまでドル円が上昇するのかが大きな注目点となります。
115円はもはや目前となってきていますから、ここから1ヶ月間さらに上伸することになれば、120円レベルまで本当に到達してしまう可能性さえ想定されたはじめているところです。
買われすぎでもテクニカルを超えて動くのが現実の相場
テクニカル的にはかなりの指標で買われすぎが示現し続けていますが、114円50銭が最高値で終わるとは到底思えない状況であり、ここからはどの位のスピードで上昇していくかによって高値が決まってくることになりそうです。
すでに12月の「FOMC」は織り込み済みですから、2日の「米国雇用統計」もよほどひどい数字にならないかぎりほとんど反応はないものと思われ、上伸をさえぎるものはかなり少なくなりつつあります。
トレンドが出るときには往々にして相場が暴騰してから先にその動きが顕在化するのがほとんどですから、こうした流れの中では買われすぎがかなり目立ってもついていかざるを得ない状況ということができます。また徐々に下値も堅くなってきていますから、下落局面があったとしても意外に浅いものになることも予想されます。
今週月曜日の東京タイムでの大きなドル円の下落はやはりファンド系の大玉を流動性の高い東京で売りにまわったことが原因で2円以上の下落につながりましたから、一部のファンドはすでに手仕舞いを始めているところもあるようですが、依然として残って買い上げに参加している輩がいつまでこの上昇レースを続けるかで、どこまで上昇するのかが決まりそうな状況です。
これが12月末をこえて1月頭まで引き伸ばされることになると、昨年の高値までの全値戻しすら視野にはいる、ある意味で驚くべき状況になってきたといえます。
ただし、年明けまで引っ張れたとしてもその後投機筋が一斉に反対売買をしかけることも予想されますので、下落に巻き込まれないところで一旦しっかり利益確定をすることが重要になりそうです。いずれにしても本日から驚きの師走相場がスタートします。
（この記事を書いた人：今市太郎）
