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7日の東京時間朝8時9分ごろに謎の大暴落を示現したばかりのポンドですが、その後も相場はまったく落ち着かず、ハード「BREXIT」懸念と称して、様々な材料が出ては相場が乱高下するかない危ない状況が継続しています。
しかもそれが東京タイム朝8時近辺になぜか大きく動くことから、東京の朝のポンドには非常に注意が必要になってきています。
英国はこの時間帯完全に深夜ですから、何かの動きを起こしているのはアジア勢なのかも知れませんが、実に得体の知れない動きが突然でてくるところが気味の悪い状況となっています。
東京の朝8時の乱高下はわざとか?
本日12日の朝8時の東京市場スタート直前の7時54分にもポンドが対ドル、円で実に短時間に上下するという不可解な時間帯が訪れることとなりました。
今回ご提示したチャートは「ポンドドル」と「ポンド円」の同じ時間帯における1分足のチャートですが、どちらの通貨ペアも7時54分に天井をつけてから、8時6分に一旦底をつけるという動きをしており、ポンド円でみるとほぼ1円近い上下を行っていることがわかります。
その後また相場はもとに戻る動きとなり、東京タイムの仲値時間帯には高値に戻るというなんとも不可解な動きを続けています。
1分足でもこれだけ本数を増やしたチャートにすると、動きの凄まじさがわかりにくいものになってしまっていますが、とにかくあっという間に下落してまたなぜか戻ってくるという、独特の動きをする点もひとつの特徴になっています。
しかもこの短時間では上がった理由も下がった理由もよくわからず、7日と同様になぜかこの東京タイム8時に人か「アルゴリズム」なのかはわかりませんが、なんらかのオペレーションが起きていることがわかります。
中国筋が定時に損切りをしているのではないかとか「アルゴリズム」による仕業かなど様々な説が市場を飛び交うものの、どれも納得の行く話ではないところも妙に気になるところです。
そもそも11日の取引で大きく下落したポンド
ポンドは7日の暴落後も11日のNY市場で対ドルにおいて、1.2089まで下落する動きをしており、英経常赤字が続いていることや規模を踏まえると、ポンドがさらに下落しても驚きではないとする市場の見方が強まっています。
ポンド円のほうが下落と上昇の規模がわかりやすいため、上のチャートはあえてポンド円を出していますが、一旦底をつけてからあっという間に2円以上もどして東京タイムを向かえ、瞬間的に1円弱下落するというのもおよそ尋常な相場とは言えず、買っても売ってもまちがいなく投げと踏みに巻き込まれる相場になっていることだけは間違いありません。
ポンド円に巻き込まれるドル円とクロス円
ポンド円自体の動きに比べればかなり増幅率は限定的ですが、こうしたポンド円の動きにドル円をはじめその他のクロス円が巻き込まれていることは間違いなく、何が理由なのかわからない下落といった動きはこうした通貨にも現れはじめています。
特に東京の朝8時というのはポンドがもっとも動かない時間帯ですから、先般の暴落もなぜこの時間に起きたのかさっぱり見当がつきませんでしたが、今朝の動きも同じような時間帯にあえて起きている感じで、作為的なものを感じざるをえません。
果たしてこれが今後も頻繁に続くことになるのかどうかはさっぱりわかりませんが、7日の暴落のおかげでポンドドルもポンド円もチャートのテクニカルポイントが完全に崩壊しており、下値もどこが目処なのかがまったく理解できない状態に陥っていますから、いきなり深い押しが出る可能性は今後も否定できません。
ポンド円を売買しているトレーダーの方が気をつけられるのは言うまでもありませんが、それ以外のドル円、クロス円を売買されるときにはこの時間帯以前にポジションをつくらずに、それ以降の時間で様子をみながら売買を継続されることを強くお勧めします。
(この記事を書いた人:今市太郎)