今回は、いろいろなマーケットをみて、それを検証していきたいと思います。
参考までに、一番、みなさんが勘違いしやすいのは私は9月以降に緩和をする可能性が高いといっているのであって9月と明言をしている訳ではない、ということです。
そして、その緩和はアメリカの「金融政策」の変更、つまり第二回目の利上げと同時にやる可能性が高く、その場合、金融政策決定会合では日米欧の中では欧の「ECB」がいつものように一番、最初に行い、それに続くアメリカ、日本になるということです。
日米欧が「金融政策」の変更を行った場合、その状況ではドル高、ユーロ安、円安の構図になることをきちんと認識してほしいということになります。
いまの展開は夏場に向けてクロス円を安値で仕込めるか、そして、ユーロに関してはどこで売れるかが個人的には焦点であって、株などはおそらく、日本企業やユーロ企業に関しては「デフレ」経済に陥っていますので、決算が最悪になる可能性のほうが高いのです。
つまりこれから安値を示現し、アメリカ企業の場合は為替と一緒に買うことが焦点になると思います。あくまでも個人的な考えになります。こういうことを前提に考えていきましょう。
つまり、黒田さんは「ヘリコプターマネー」を否定しましたが、これから世界の先進国ではお金がばらまかれることは確定的になるのです。
これらのことはお金の供給が非常に増えるということです。つまりお金の価値というのは相対的に下がり、変わって、いつでも換金ができる不動産、株、ゴールド、ビットコインなどの仮想通貨、つまり、政府が発行していない電子マネー、等の値段が上昇するのです。
参考までに、三菱東京UFJ銀行が仮想マネーを発行するということは、日本政府をある意味見捨てた、ということも考えられる訳です。
政府発行のお金が信用できないから独自のマネーを発行するという深淵な構想が垣間見えます。
ですから「国債」のプライマリーディラーを辞退したのでしょう。横並びの邦銀などはこれが成功すれば、右へならえ、の可能性は非常に高いです。
つまり通貨に変わる換金性の高いものは、昔からゴールド、これが上昇するはずと見込むべきなのです。いまの時代、ゴールドが代名詞というと少し違和感を感じますが、一般の方にはやはりゴールドになります。
ゴールド市場への参加者というのは、圧倒的にプロよりも素人のほうが多いので、先行して上昇する可能性が高いものです。
ドイツ銀行
今朝「ドイツ銀行」の株価をみていると再び新安値を目指すような展開になっています。言うまでもなく、今のユーロ危機の主役は「ギリシャからドイツに移行」をしています。
このことは説明をしたか否かは記憶が定かではありませんが、結局、ギリシャが「債務不履行、デフォルト」になった場合、一番困るのはドイツになります。
その債務のほとんどがドイツ政府ではなく「ドイツ銀行」にあります。ギリシャが債務不履行になった場合、間違いなく倒産するというレベルのギリシャ関連の債務を抱えています。
参考までにドイツの二大銀行はドイツ銀行、コメルツ銀行になります。その両行ともに政府資本が入っていますから、ドイツ政府としては看過できない状態なのです。
つまり、ドイツ銀行の倒産、民事再生にも関わらず、ユーロ危機の発生となる可能性があるのです。
ポンドの離脱によって一番困るのはドイツ、ユーロになるからです。個人的には口を開けば、他人の悪口をいうドイツ首相メルケルや中国に異常に肩入れして日本の悪口ばかりいう「IMF」のラガルドが嫌いです。とにかくユーロ危機の発端は非常に「ドイツ銀行」の可能性が高いということになります。
原油価格
「原油価格が今朝、40ドル台にのった」というのがトップニュースになります。
何度もいうように、原油というのはドルの換金性に非常に富んでいますので、ドルが上昇すれば、原油価格は下落します。
つまり、今朝、原油価格が下がって入電したということは、今後、ドルが上がる可能性が高い、つまり世界的な「金融緩和」が行われる可能性が高い、そしてアメリカの利上げも近いということを示しています。
ディールの実績は原油の場合、「ドイツ銀行」がトップに近い実績ですが、近い将来、アメリカが輸出がトップになりますし、また、消費は昔からアメリカがトップです。
(この記事を書いた人:角野 實)