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参議院選挙は大方の予想通り与党圧勝ということで株式市場はそれを受けて戻る動きは見せていますが、大きく買いあがるわけでもなく、薄商いで閑散に売りなしの状況が続いています。
ドル円のほうは株との連動性が薄れ、動きは緩慢ですが、どちらかといえば下値警戒感の漂う状況となっています。
そんな自律的にはほどんと材料もなくなり動けないドル円ですが、今週もっとも気をつけなくてははらないのが「MPC、つまり英国中銀の政策決定会合」の結果です。
事前の示唆どおりMPCは利下げ決定か？
Photo Reuters.com
市場の予想は既に「75%近くが7月利下げ」を織り込んでおり、さらに8月にも追加利下げを行ってほとんど「ゼロ金利」になることとの観測が高まっています。
果たして14日が本当に市場の期待どおりになるかどうかは判りませんが、14日までに先にポンドが売られてしまう可能性は高くなりますし、7月が現状維持で一旦買い戻されたとしても再度8月に利下げ期待がやってくることになり、ドル円もそれに合わせて大きな動きになる可能性が高まります。
とくにここのところドル円相場は、ポンド円の動きに大きく左右されるようになっていることから、ポンド円が10円近く下げれば少なくともその3分の１程度は下落するこをを想定しておく必要がありそうです。
足元の相場からポンド円が10円下げれば120円レベルまで下落することになりますが、その3分の1程度をドル円が連動して下落するとなれば3円から4円程度の下落となり「95円を一時的に目指す」こともありうるということです。
本邦金融当局は介入に興味なし？
参議院選挙も与党の勝利になりましたから、ここからの株式市場も為替市場もおよそ政治家にとっては興味のないものになってしまった感があります。
体面上円高に対しては「口先介入」が入るかとは思いますが、足元の相場は円高だけでなくドル高も進行しており、米国の金融当局にとっては円高だけ是正する介入に理解が得られる状況ではないとも見えます。
したがっていきなり1日で5円以上下げるような急劇な内容で無い限り、ずるずる下げる円高には介入ができないまま底値を迎えてしまう可能性のほうが高いといえそうです。
まずは14日に向けてのポンド円の動きに注意
相場は結果よりも噂の段階で大きく動きますので、まずは14日ポンド円がどこまで下がるかを見ながら事前に取引してみるとそれなりの値幅を取れる可能性があります。
ただ7月の利上げは確定ではありませんから、一定の利益がでたところでは一旦リカクして本当にそうした動きがでたところで順張りで下落についていくやり方が安心です。
今回7月の利下げが見送られても8月に向けて同じ動きが再開することは間違いありませんので、相場が十分にショートカバーしたところでまた戻り売りをしておけば二度目の利益を確保できることになりそうです。
英国、保守党の新党首はどうやら英国のEU離脱を12月まで宣言しないようですから、政治的にはこの混乱はかなり長引きそうですが、為替はそれよりも先に動いてしまいそうですからポンドの下落はまだまだ続きそうです。
とくにポンド円はポンドドル、ユーロポンドと比べてもよく動きますので、上から下まですべてをとるのは難しいとしても、うまい機会を利用すれば利益をしっかり確保できそうな夏の相場です。あまり無理せずうまく「戻り売り」をしてみるのがお勧めです。
またドル円もそのご相伴にあずかって、下落するときには大きく追随することが期待できそうです。こちらもあまり欲張らずに一定の利益がでたらしっかりと確保して積み上げていくようにしたいものです。
（この記事を書いた人：今市太郎）
