米国大統領選挙は皆様すでにご案内のとおり、事前はバイデン民主党の圧勝とされていましたが、蓋を開いてみるとそれほど大きな差ではなくなっており、激戦州の状況次第ではトランプ、バイデンどちらの候補が勝利してもおかしくはない状況になってきました。
この手の継続中のお話をコラムにとり上げるのは非常に難しいものがありますが、4日の東京時間午後3時の速報結果は以下のようになります。
この開票には必ずしも郵送分が加算されていないところも多いようで、そのあたりの調整の問題がまさにここから噴出してくることが考えられます。
このコラムではどちらが優勢といった話は扱いませんが、これで裁判による決着に持ち込まれるようなことになり、2000年のように最高裁判所がカウントしなおしをやめるようにといった判断ではなく精査することになれば相当決着に時間がかかりそうです。
4日の東京タイムではかなり大勢が判明したかのような印象を受けましたが、ここから長期戦になるリスクを覚悟せざるを得ない状況になってきているようです。
まあ冷静に考えれば予想通りという展開ですが、相場に与える影響は結構大きそうで、ここからは相当慎重に対応する必要がでてきているようです。
両陣営ともに今回は早々と勝利宣言を出してしまうという異常事態も起こりそうで、国内的な混乱と分断は想像以上の状況に陥りそうな気配濃厚です。
米株は大きく調整になる可能性
足元ではトランプ勝利かといった印象でNASDAQの先物が東京タイムに爆上げするといった特殊な動きがでていますが、上述のように簡単には決着がつかないとなれば調整の売りも出そうな気配で、株の下落が果たして為替にどう影響するのかが注目されるところです。
ドル円はすでに一旦105円をつけるなど上昇も十分にありえそうな動きにはなっていますが、ここからのもめごと次第ではどうなるのかははっきりしておらず、もう少し動きを見守ることが必要な時間帯にさしかかっているように思われます。
さらに問題なのは選挙結果を巡って双方の過激分子が街で大暴れするような暴動が随所で発生することで、まさに南北戦争2.0がこの選挙を皮切りに大規模な事態に発展することにも相当注意しなくてはなりません。
米国全土で非常事態宣言などがでることになれば、新型コロナと並行して大問題になるのは間違いありませんからこちらも目が離せない状況がここから長く続きそうな嫌な雰囲気になってきています。
12月14日の選挙人の投票までに決着がつきませんと、前代未聞でこれまで経験したことのない世界に突入するだけに、困ったことですが先の予測はますますつけづらくなりそうです。
結局今年の大統領選挙は2016年のそれとは異なりすんなり勝者が決定しないところに陥っていますので、それを受けて相場がどう動くのかは実際に相場を見てみないとなんとも言えないのが実情です。
すでにオプションではなく現物である程度仕込んでしまっている向きは、完全に投機的な動きでしょうから反対売買も出やすく、相場がここまでの動きと逆回転することも覚悟しなくてはならなくなりそうです。
このタイミングではどちらが勝つかの山をかけて売買するのは非常に危険ですから、まずはとりあえず様子見を決め込み次なる投資チャンスを待つのが最も安全な手法になりそうです。
今年もあと実質1か月半ぐらいしかトレードができる時間はなくなっていますから、多くの市場参加者が利益にありつきたいと思っているのは間違いありませんが、それでももう一泊休んで本当に相場がどちらに動くのかをしっかり見極めることが重要な時間帯になりそうです。