日銀短観とは、日本銀行が四半期毎に調査発表している経済指標を言います。
これは、日本銀行の調査統計局が国内の約1万社以上を対象として行っている調査で、「全国企業短期経済観測調査」というのが正式名称です。
調査対象は企業経営者に対して企業心理と経営内容を聞くものとなっており、業況判断をおこなっているところが大きな特徴となります。
日銀はすでに2014年5月の金融政策決定会合の声明文から「デフレ」という文字をなくしています。
13年後半から再び物価が上昇傾向を辿るとしていますが、民間の見方とのギャップが問題視されています。特に、民間は「円安効果がすでに剥落している」と見ているところに日銀とのギャップが出ていると言われております。
こうしたことから、日銀短観の内容についても、地方や中小企業では決して景気が回復していないとする意見も強く、消費税増税に協力したい日銀と民間との見方に予想以上の乖離が生じているのです。
特に消費増税後の個人消費の落ち込みは、これまでの増税後で最大のものとなっているため、今後さらなる金融緩和を求められることは必至の状況であり、このあたりの認識の違いが今後の課題となりそうです。