ファンダメンタルズとは、企業や国などを経済面から見た基本的指標のことです。
資産運用をする際には、投資家心理に加えて、ファンダメンタルズについても分析をすることが望ましいです。
中長期投資において大切な指標
短期的な投資をするのであれば、ファンダメンタルズを意識することはあまり意味がありません。なぜなら、投資家心理や相場の状況などが投資商品の価格に与える影響のほうが大きいからです。ところが、中長期投資をする際には、ファンダメンタルズの重要性が増します。
中長期で見れば、投資家心理や相場状況の影響が抑えられるからです。景気が良いときには、あまり業績が良くない企業の株価も高くなりがちであり、逆に景気が悪い時には、優良企業の株価も低水準になることがあるのが一例です。
国のファンダメンタルズ
国のファンダメンタルズとしては、GDPの成長率や、貿易収支などが挙げられます。GDP成長率は一般的に「経済成長率」とも呼ばれています。FX取引を行う際には、通貨取引が発生する貿易の状況について意識する必要があり、貿易収支は重要なファンダメンタルズの1つといえます。
GDP成長率は、国の発展度合いを示す指標であり、より長期的な視点でみれば、為替相場に影響します。
企業のファンダメンタルズ
企業のファンダメンタルズとしては、自己資本比率やROEなどが挙げられます。自己資本比率は、どれくらい借金の依存度が少ないかを表す指標です。値が小さいほうが、破たんしにくいといえますが、あまりに自己資本比率が高すぎると、うまく資金を活用できていない可能性があります。ROEは、株主から集めている資金に対して、どれくらいの割合の利益を出しているかを表す指標です。
日本では従来、あまり注目されてきませんでしたが、2015年ごろから注目が集まり、ROEが高い企業の株価が上昇するなどの動きが見られました。