フィッチ・レーティングスとは、格付け会社の1つです。イギリスのロンドン、アメリカのニューヨークという、世界に名だたる金融都市に拠点を置いています。
債券や社債などの安全性を評価
格付け会社は、債券や社債などの金融商品の安全性を評価します。
したがって、債券を例にとった場合、利回りが非常に低いものであっても、元本や利息の支払いの確実性が高いと考えられる場合は、高い評価を得ることができます。
いっぽう、リスクが高いがゆえに、リターンも大きくしてある商品は、投資対象としての魅力があったとしても、格付けは低くなります。金融商品を購入する際に、投資家は1つの目安として格付けを利用します。
1つの目安とはいえ、企業や国など、債券を発行する組織は、格付けが低くなりすぎると信用を失い、債券発行を通じて資金を手に入れられなくなることから、格付けを意識する必要があります。
格付け変更の仕方が批判されることも
フィッチ・レーティングスをはじめとする大手の格付け会社は、世界各国で高い信頼度を誇っています。
しかし、格付け会社は時として、厳しい批判にさらされます。金融危機が起こった国の債券の格付けを一気に引き下げるなどして、金融危機を悪化させてしまうことがあるからです。
格付け会社は入手可能な情報をもとに、できる限り実態に即した格付けをしようと努力を重ねてはいますが、ギリシャの粉飾決算発覚などの予想外の事態が起こった場合には、一気に格付けを下げねばならなくなります。
こうした場合には、格付け会社が適切な判断を行えていなかったとして批判されてしまいます。