CSRとは、Corporate Social Responsibilityの略称です。企業の社会的責任を意味しています。
企業がCSRを重視する理由
営利企業の究極の目的は、利益を最大化することです。いっぽう、CSRを積極的に行っても、直接利益にはつながりにくいといえます。
では、なぜ企業がCSRを重視するのでしょうか。企業がCSRを重視する理由としては、社会の風潮が挙げられます。
かつては工場排水を垂れ流すなどしても企業に批判の目が向けられませんでしたが、現在では公害を生みだすことは法律でも厳しく禁じられています。
このような社会の風潮の変化がCSR重視の姿勢を生みだしています。CSRを重視しない企業は、利益だけを追及するイメージが先行してしまいます。その結果、各種メディアを含めて、世間では悪者扱いされてしまうことがあります。
こうなると、一般消費者はもちろん、取引先企業までもが手を引いていく可能性があります。消費者や取引先を減らさないためにも、企業が社会において一定の責任を果たすことが求められています。
さまざまなパターンのCSRがある
では、企業はCSRとして具体的にどのような取り組みを行っているのでしょうか。まず、環境への配慮が挙げられます。
製品を1点売り上げるごとに1円を環境団体に募金するなどの取り組みを行っている例があります。
社会において環境問題に対する関心が高いことを反映した取り組みといえます。また、文化・芸術を支援するメセナと呼ばれる取り組みをしている企業もあります。
例えば、企業がコンサートホールや美術館を運営しているのがその一例です。CSRといっても各社がさまざまな内容の取り組みを行っています。
したがって、CSRとしてどのような活動に取り組んでいるのかを知れば、企業の社会に対する姿勢の一端がうかがえます。