日銀政策決定会合とは、日本の「中央銀行」である「日本銀行」が「金融政策」を決定するために行う会合です。
この会合は1年間で「8回」開催され、重大な決定がされたときは、株式市場、為替市場に大きな影響を与え、相場が乱高下することが多くなります。
投資家としては、日銀政策決定会合は必ずチェックすべきイベントであり、また相場の急変動に備えてリスク管理をしっかりと行っておくべき必要があります。
2016年1月にはマイナス金利導入を決定
日銀政策決定会合では、これまでに多くの重要な決定がなされてきました。というのも前述したように「中央銀行」の「金融政策」は、為替相場や株式市場など、あらゆる投資に影響を与えるからです。
こうした決定の中でもインパクトが強かった最近の政策としては、2016年1月に導入が決定された「マイナス金利政策」が挙げられます。「ECB」などヨーロッパ諸国などではすでに「マイナス金利政策」を採用している国がありました。
しかし、日本では「ゼロ金利政策」が長期間にわたって行われていたものの、「マイナス金利政策」は初めての導入となりました。2016年初から株式市場の低迷、円高ドル安が進行していたことにより相場が不安定化していたことなどを意識していた動きと考えられます。
ところが、「マイナス金利」の導入後は一時的に株高・円安が見られたものの、効果は短期間で終わり、2016年4月現在において、再び株安・円高状態となっています。
一部では、「マイナス金利」は長期的にみて金融機関の収益を圧迫するとの指摘もなされており、今後「マイナス金利」の影響がどのように広がっていくのかに注目が集まっています。
委員の間で意見が分かれることも
日銀政策決定会合は9人で行われます。奇数人で行うことによって、最終的に意見が分かれた際も多数決で意思決定ができる仕組みになっています。
多数決には、日銀総裁(黒田総裁)も参加します。委員の中には「金融政策」について様々な意見を持った人物がいますので、日銀が実施している政策についても、反対した委員がいることが少なくありません。
※2016年4月現在の、日銀政策委員会委員
出典: http://www.boj.or.jp/about/organization/policyboard/
インパクトの強い政策である「マイナス金利」導入の際にも、多数決の結果導入が決定されましたが、賛否は5対4と拮抗していました。今後「マイナス金利」の拡大や、QE(量的金融緩和)政策の実施など、日銀の舵取りに注目が集まっています。
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