ピボットとは、RSIやパラボリック開発で有名な「J・W・ワイルダー氏」が考案したテクニカル分析です。これは、前日の相場の価格を基準にして、翌日の相場の重要なポイントを見つけ出すという指標になります。
ピボットで算出される価格は相場全体が注目していることから、しばしば重要な節目として利用されることが多くなります。
また、個人投資家を含めて、ストップロスを置く用途としても使われる事もある為、毎日の売買方針を考える上でも重要なポイントになります。
ピボットとはどんなもの?
基本となるのは「ピボットポイント」で、この指数の基準値となるのは「前日終値」「前日高値」「前日安値」の3つになります。
この3つの和を3で割ったものが基本指数として機能するのです。
サポートとなるのは、このピボットのポイントから近いラインからS1,S2,S3と3つのラインがあり、逆にレジスタンスとしてR1,R2,R3の3つのラインが設定されます。
通常トレーダーは、まずS1とR1のピボットから一番近いサポートラインとレジスタンスラインに注目することとなります。
このいずれかを突破すると、その方向にさらに動き出すことが考えられるため、大きな注目点となるわけです。
ピボットはどう計算するの?
ピボットは多くの証券会社やFX業者が毎日開示してくれるようになっているので、あえて計算方法を覚える必要はありませんが、そのロジックだけは知っておいて損はないといえます。
計算方法は概ね以下のようになります。
ちなみにR3はHBOP・ハイブレイクアウトポイント、S1はLBOP・ローブレイクアウトポイントなどとも呼ばれることがあります。
ピボットが有利な理由
ピボットの大きな特徴は、移動平均線などトレーダーが個別に設定している指標とは違い、すべての閲覧者に同一の情報として与えられている点です。
例えば、移動平均線といっても様々な数値があり、10MAを重視している人もいれば、50MAを重視している人もいます。
シンプルに移動平均線にタッチしたところで売買を行っても、それぞれ見ているラインが違いますので、反応は鈍くなります。
一方、ピボットは前日安値・高値・終値を用いた計算をしますので、大きな数値の違いは起こりにくいです。(FX会社によってオープンとクローズの時間が違うので若干の誤差はある)
つまり、ピボットにより計算されたサポートラインやレジスタンスラインは、誤差が少なく多くのトレーダーが意識することが出来ます。
これにより、ピボット付近では価格が反応を示しやすくなるのです。